第18回 言語聴覚士国家試験 第157問
失語症第18回
古典型失語症候群で正しいのはどれか。
- 1.全ての失語症はいずれかの失語型に分類できる。
- 2.流暢で言語理解よりも発話が障害されていれば健忘性失語である。
- 3.混合型超皮質性失語は言語野孤立症候群とも呼ばれる。 ✓
- 4.語義失語は超皮質性運動失語に含まれる。
- 5.伝導失語とウェルニッケ失語は流暢性で鑑別する。
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — 混合型超皮質性失語は言語野孤立症候群とも呼ばれる。
混合型超皮質性失語(言語野孤立症候群)は、言語野は保存されていますが周辺部(前運動野や連合野)の障害により、言語機能が外界から隔離された状態です。自動性会話は比較的保持される一方で、意図的な発話や理解が極めて悪くなることが特徴です。
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【各選択肢の解説】
1. 全ての失語症はいずれかの失語型に分類できる。
❌ 誤り。古典型失語症候群(Broca失語、Wernicke失語、伝導失語、超皮質性失語など)に分類できない失語症が存在します。例えば語義失語や異言症など、古典的分類枠外の症候があります。
2. 流暢で言語理解よりも発話が障害されていれば健忘性失語である。
❌ 誤り。この説明は「超皮質性感覚失語」(流暢だが理解が悪い)または「超皮質性運動失語」(非流暢で理解は良好)の可能性が高く、健忘性失語の定義ではありません。健忘性失語は流暢性・理解・復唱が全て良好で、命名のみが障害されます。
3. 混合型超皮質性失語は言語野孤立症候群とも呼ばれる。
✅ 正しい。言語野孤立症候群(isolation of speech area)は、Broca野とWernicke野の両方が障害されて言語野全体が外界から隔離された状態を指し、混合型超皮質性失語と同義です。復唱は比較的保存されるという特徴があります。
4. 語義失語は超皮質性運動失語に含まれる。
❌ 誤り。語義失語は古典型失語症候群に含まれない独立した失語型です。意味理解の障害が主体で、超皮質性失語ではなく別のカテゴリに分類されます。
5. 伝導失語とウェルニッケ失語は流暢性で鑑別する。
❌ 誤り。伝導失語もWernicke失語も「流暢性が良好」という点で同じです。両者は「復唱」で鑑別します。伝導失語は復唱が著しく不良、Wernicke失語も復唱が不良ですが、伝導失語の方が復唱障害がより顕著です。正確には「理解」で鑑別するのが最も確実です。
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【試験対策ポイント】
古典型失語症候群の3軸判定表:
| タイプ | 流暢性 | 理解 | 復唱 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| Broca失語 | 非流暢 | 良好 | 不良 | 努力性発話 |
| Wernicke失語 | 流暢 | 不良 | 不良 | 音韻性錯語 |
| 伝導失語 | 流暢 | 良好 | 著しく不良 | 意識的な努力でも復唱できない |
| 超皮質性運動失語 | 非流暢 | 良好 | 良好 | 自動性会話は保持 |
| 超皮質性感覚失語 | 流暢 | 不良 | 良好 | 意味理解の障害 |
| 混合型超皮質性失語 | 非流暢 | 不良 | 良好 | 言語野孤立症候群 |
| 全失語 | 非流暢 | 不良 | 不良 | 言語全側面障害 |
| 命名失語 | 流暢 | 良好 | 良好 | 命名のみ障害 |
紛らわしい鑑別ポイ