STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第18回 言語聴覚士国家試験 第20問

呼吸系第18回
声帯の粘膜波動生成に関わるのはどれか。
  1. 1.ハース効果
  2. 2.ベルヌーイ効果 ✓
  3. 3.ドップラー効果
  4. 4.プライミング効果
  5. 5.カクテルパーティー効果

正答:2番

解説
■ 正答:2番 — ベルヌーイ効果 声帯の粘膜波動生成は、呼気流による負圧(ベルヌーイ効果)が声帯を吸引することで起こります。声帯上下の気流速度差によって圧力差が生じ、これが声帯の自己振動を誘発する基本的なメカニズムです。 --- 【各選択肢の解説】 1. ハース効果 ❌ 誤り。声帯と直接関連しない概念です。ハース効果は心拍出量と心室壁張力の関係を示す心臓生理学的現象で、音声・嚥下領域では用いられません。 2. ベルヌーイ効果 ✅ 正しい。流体が狭い部位を通過するときに流速が高まり、その部分の圧力が低下する現象。声帯が接近すると気流が加速し、その部位の圧力が低下して声帯が吸引される。これが粘膜波動(自己振動)を生成する主要なメカニズムです。 3. ドップラー効果 ❌ 誤り。音源と観察者の相対的な運動により周波数が変化する現象。聴覚検査の速度測定では関連しますが、声帯の波動生成そのものとは無関係です。 4. プライミング効果 ❌ 誤り。心理学用語で、先行刺激が後続刺激の認知処理に与える影響。音声や嚥下のメカニズムと関連がありません。 5. カクテルパーティー効果 ❌ 誤り。騒音環境下で特定の音声に選択的に注意を向ける聴覚現象。声帯の物理的な波動生成とは全く異なる概念です。 --- 【試験対策ポイント】 | 物理現象 | 定義 | 声帯との関連 | |---|---|---| | ベルヌーイ効果 | 流速↑で圧力↓ | 粘膜波動生成の主要メカニズム | | ハース効果 | 心臓生理学現象 | 無関連 | | ドップラー効果 | 周波数変化現象 | 聴覚検査に関連する別概念 | | プライミング効果 | 認知心理学 | 無関連 | | カクテルパーティー効果 | 聴覚選択現象 | 聴覚系の概念(波動生成とは無関連) | キーワード: - ベルヌーイ効果=「圧力低下」→声帯吸引→自己振動開始 - 声帯の粘膜波動=呼気流の物理的作用で自動的に生成される(随意的ではない) - 音声の基本周波数は声帯振動の速度に依存
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