STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第18回 言語聴覚士国家試験 第3問

呼吸系第18回
努力性吸気に関与しないのはどれか。
  1. 1.外肋間筋
  2. 2.腹直筋 ✓
  3. 3.横隔膜
  4. 4.胸鎖乳突筋
  5. 5.前斜角筋

正答:2番

解説
■ 正答:2番 — 腹直筋 腹直筋は呼気に関与する呼吸補助筋であり、努力性吸気(深い呼吸時の強い吸気)には関与しない。努力性吸気は横隔膜と外肋間筋を主動筋とし、胸鎖乳突筋・前斜角筋・後斜角筋などの頸部および上部体幹筋が補助する。 --- 【各選択肢の解説】 1. 外肋間筋 ✅ 正しい。肋骨を外側上方へ挙上させ、胸腔容積を増加させる。努力性吸気の主要な補助筋である。 2. 腹直筋 ❌ 誤り。腹直筋は腹部を圧迫して腹圧を上昇させ、横隔膜を上方へ押し上げるため、呼気(特に努力性呼気)に関与する。吸気には関与しない。 3. 横隔膜 ✅ 正しい。すべての吸気の主動筋。収縮して下方へ移動し、胸腔容積を増加させる。努力性吸気時も主役を担う。 4. 胸鎖乳突筋 ✅ 正しい。頸部の補助呼吸筋。肋骨(第1・第2肋骨)を挙上することで努力性吸気を補助する。とくに労作時呼吸や起坐呼吸時に活動が著明。 5. 前斜角筋 ✅ 正しい。第1・第2肋骨を挙上する頸部補助筋。努力性吸気時に顕著に活動する。 --- 【試験対策ポイント】 呼吸筋の分類と役割 | 筋肉 | 作用 | 呼吸相 | 努力性吸気 | |---|---|---|---| | **横隔膜** | 下方移動→胸腔↑ | 吸気(主動筋) | ◎ 主役 | | **外肋間筋** | 肋骨挙上→胸腔↑ | 吸気 | ◎ 補助 | | **胸鎖乳突筋** | 第1・2肋骨挙上 | 吸気(補助) | ◎ 活性 | | **前斜角筋** | 第1・2肋骨挙上 | 吸気(補助) | ◎ 活性 | | **腹直筋** | 腹圧↑→横隔膜上方 | 呼気 | ❌ 非関与 | | **内肋間筋** | 肋骨下制→胸腔↓ | 呼気 | ❌ 非関与 | 重要な否定知識: ・腹直筋は「呼気筋」(吸気筋ではない) ・静止呼吸では横隔膜のみが主体的に働く ・努力性吸気=重度労作時、疾患による呼吸困難時に補助筋が動員される状態
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