第18回 言語聴覚士国家試験 第35問
生涯発達心理学第18回
新生児期にはまだ現れないのはどれか。
a.自発的微笑
b.共鳴動作
c.三項関係
d.社会的参照
e.情動伝染
1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — c,d
新生児期に未発達な行動は「三項関係」と「社会的参照」です。これらは生後数ヶ月~1歳以降に段階的に発達する高次な社会認知能力であり、単純な反射的反応である自発的微笑・共鳴動作・情動伝染とは発達段階が異なります。
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【各選択肢の解説】
a. 自発的微笑
✅ 正しい。新生児期に現れます。生後2~3週間以降、特に睡眠中や覚醒時にみられ、生後6~8週で社会的微笑(人間関係応答性微笑)へ移行します。
b. 共鳴動作
✅ 正しい。新生児期に現れます。生後数日~数週間で、他者の表情や音声刺激に対して反射的に同様の動作を模倣する現象(原始的共鳴)がみられます。
c. 三項関係
❌ 誤り(新生児期に現れない)。乳幼児が「対象物・他者・自分」の3つの関係性を認識する能力で、生後9~12ヶ月以降に発達します。指さし行動や指差し理解はこれ以降です。
d. 社会的参照
❌ 誤り(新生児期に現れない)。不確実な状況で乳幼児が養育者の表情・反応から情報を得て自分の行動を調整する行動で、生後6~12ヶ月以降、特に生後1歳前後から顕著になります。
e. 情動伝染
✅ 正しい。新生児期に現れます。新生児が他の新生児の泣き声に反応して泣く現象、または母親の不安が乳児に伝わるなど、反射的な情動共有が新生児期から存在します。
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【試験対策ポイント】
新生児期(0~4週)vs 乳幼児期以降の発達的区別
| 行動・能力 | 新生児期 | 発現時期 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 自発的微笑 | ✅ | 生後2~3週 | 睡眠中・反射的 |
| 共鳴動作 | ✅ | 生後数日~数週 | 他者模倣(原始的) |
| 情動伝染 | ✅ | 新生児期~ | 泣き・反射的情動共有 |
| 社会的微笑 | ❌ | 生後6~8週 | 人間関係応答性 |
| 三項関係 | ❌ | 生後9~12ヶ月 | 指さし行動開始 |
| 社会的参照 | ❌ | 生後6~12ヶ月 | 不確実状況での他者参照 |
重要:「新生児期には現れない」を選ぶ問題では、より高次な認知・社会的能力(三項関係・社会的参照)が典型的な誤り選択肢です。反射的・原始的な反応(微笑・共鳴)は早期から存在することを押さえましょう。