STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第18回 言語聴覚士国家試験 第54問

心理測定法第18回
誤っているのはどれか。 a.正規分布では平均値と中央値とは一致する。 b.分散はデータのバラツキ具合を表す。 c.標準偏差と偏差値は同義である。 d.ピアソンの積率相関係数は0から1の範囲の値をとる。 e.歪度はデータの分布の形を表す。 1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e

正答:4番

解説
■ 正答:4番 — c,d 標準偏差と偏差値は全く異なる統計量であり、ピアソンの積率相関係数は-1から+1の範囲をとります。この2つの選択肢が誤りです。 --- 【各選択肢の解説】 a. 正規分布では平均値と中央値とは一致する。 ✅ 正しい。正規分布は左右対称な分布であるため、平均値・中央値・最頻値が一致します。これは正規分布の重要な特性です。 b. 分散はデータのバラツキ具合を表す。 ✅ 正しい。分散は「各データが平均からどれくらい離れているか」を数値化したもので、バラツキが大きいほど分散は大きくなります。 c. 標準偏差と偏差値は同義である。 ❌ 誤り。標準偏差は、分散の平方根で表される「バラツキの大きさの指標」です。一方、偏差値は「平均を50、標準偏差を10とした場合のその人の相対的位置」を示す変換スコアで、全く異なるものです。偏差値 = 50 + 10 × (個人スコア - 平均) / 標準偏差 という公式で計算されます。 d. ピアソンの積率相関係数は0から1の範囲の値をとる。 ❌ 誤り。ピアソンの積率相関係数(r)は-1から+1の範囲をとります。r = -1で完全な負の相関、r = 0で無相関、r = +1で完全な正の相関を意味します。「0から1」とすると負の相関が表現できません。 e. 歪度はデータの分布の形を表す。 ✅ 正しい。歪度は分布の非対称性を示す指標で、データ分布が左右どちらに歪んでいるかを表します。正の歪度なら右裾が長く、負の歪度なら左裾が長い分布です。 --- 【試験対策ポイント】 正規分布の特性 ・平均値 = 中央値 = 最頻値(完全対称) ・理想的な左右対称で単峰 バラツキを表す統計量 | 指標 | 意味 | 範囲 | |---|---|---| | 分散 | 平均からの偏差を二乗した平均 | 0以上 | | 標準偏差 | 分散の平方根 | 0以上 | | 偏差値 | 平均50、SD10に変換したスコア | 理論上無限 | ピアソンの積率相関係数 ・r の範囲:-1 ≦ r ≦ +1 ・r = 0:無相関(直線関係がない) ・r > 0:正の相関(一方が増えると他方も増える) ・r < 0:負の相関(一方が増えると他方は減る) 分布の形を表す指標 ・歪度(skewness):非対称性を表示 ・尖度(kurtosis):分布の尖り具合を表示
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