STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第18回 言語聴覚士国家試験 第9問

聴覚系第18回
感音難聴を伴うのはどれか。 a.ピエール・ロバン症候群 b.アデノイド増殖症 c.耳小骨奇形 d.ハント症候群 e.前庭水管拡大症 1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e

正答:5番

解説
■ 正答:5番 — d.ハント症候群、e.前庭水管拡大症 感音難聴は内耳の障害によって生じます。ハント症候群は帯状疱疹ウイルスによる顔面神経炎で内耳炎を伴うため感音難聴が生じ、前庭水管拡大症(LVAS)は内リンパ液の排出障害により進行性感音難聴をきたすのが特徴です。一方、a・b・cは伝音難聴または難聴を伴わない疾患です。 --- 【各選択肢の解説】 a. ピエール・ロバン症候群 ❌ 誤り。マイクロレグナティア(小下顎)・舌下垂・気道狭窄を特徴とする症候群で、難聴は伴わないか、伴う場合でも二次的です。伝音難聴が生じることがありますが、感音難聴ではありません。 b. アデノイド増殖症 ❌ 誤り。アデノイドの肥大によりアデノイド顔貌や閉鼻声を呈し、耳管の機械的圧迫により中耳炎を引き起こしますが、これは伝音難聴です。感音難聴は伴いません。 c. 耳小骨奇形 ❌ 誤り。耳小骨(ハンマー骨・キヌタ骨・アブミ骨)の奇形は中耳の伝音機構の障害であり、典型的な伝音難聴です。内耳障害ではないため感音難聴は伴いません。 d. ハント症候群 ✅ 正しい。帯状疱疹ウイルス(VZV)による顔面神経炎で、耳介帯状疱疹(疱疹性耳痛)・顔面神経麻痺・感音難聴・眩暈が特徴的な4徴候(Ramsay Hunt症候群の4主徴)です。内耳炎により感音難聴が生じます。 e. 前庭水管拡大症(LVAS) ✅ 正しい。内リンパ液の排出障害により、内リンパ水腫を来す先天性疾患です。NHS(新生児聴覚スクリーニング)通過後に進行性感音難聴を呈することが多く、前庭症状を伴うこともあります。難聴が変動することが特徴です。 --- 【試験対策ポイント】 感音難聴を伴う疾患と伴わない疾患の鑑別 | 疾患 | 難聴の種類 | 特徴 | 備考 | |---|---|---|---| | ピエール・ロバン症候群 | 難聴なし または伝音難聴 | マイクロレグナティア・舌下垂・気道狭窄 | 気管切開のリスク | | アデノイド増殖症 | 伝音難聴(中耳炎) | アデノイド顔貌・閉鼻声・耳管圧迫 | 内耳障害なし | | 耳小骨奇形 | 伝音難聴 | 中耳伝音機構の異常 | 感音難聴は伴わない | | ハント症候群 | **感音難聴** | 顔面神経麻痺+耳介疱疹+眩暈+難聴 | VZV感染による内耳炎 | | 前庭水管拡大症 | **感音難聴(進行性)** | NHS後進行・変動性・前庭症状あり | 先天性内リンパ排出障害 | 頻出ポイント - 「感音難聴」=内耳の障害(蝸牛や前庭器官など) - 「伝音難聴」=中耳・外耳の障害 - ハント症候群は
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