STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第19回 言語聴覚士国家試験 第106問

内科学第19回
老年障害の特徴について誤っているのはどれか。
  1. 1.免疫力の低下
  2. 2.癌発生頻度の低下 ✓
  3. 3.感染症発生頻度の上昇
  4. 4.骨折発生頻度の上昇
  5. 5.認知症発生頻度の上昇

正答:2番

解説
■ 正答:2番 — 癌発生頻度の低下 老年期は細胞の遺伝子変異が蓄積し、むしろ癌発生頻度は「上昇」します。加齢に伴う免疫力低下と相まって、高齢者は若年者よりも悪性腫瘍の罹患率が高くなります。本選択肢は「低下」と述べているため誤りです。 --- 【各選択肢の解説】 1. 免疫力の低下 ✅ 正しい。加齢に伴い、胸腺の萎縮、T細胞機能の低下、抗体産生能の低下が起こり、免疫応答全体が減弱します。ワクチン効果の低下もこれに起因します。 2. 癌発生頻度の低下 ❌ 誤り。これが正答です。高齢者は若年者と比較して癌発生頻度が「上昇」します。加齢に伴う細胞の遺伝子変異の蓄積と免疫監視機能の低下により、悪性腫瘍の罹患率は年齢とともに増加します。 3. 感染症発生頻度の上昇 ✅ 正しい。免疫力低下に加え、嚥下機能低下による誤嚥性肺炎、泌尿器系感染症、皮膚感染症など、高齢者では感染症罹患率が顕著に上昇します。 4. 骨折発生頻度の上昇 ✅ 正しい。加齢に伴う骨密度低下(骨粗鬆症)、筋力低下、平衡機能障害により、転倒リスクが増加し、骨折頻度は著しく上昇します。特に大腿骨頸部骨折は要介護の主要因です。 5. 認知症発生頻度の上昇 ✅ 正しい。アルツハイマー病やレビー小体型認知症など、加齢は認知症最大の危険因子です。75歳以上では認知症有病率が指数関数的に増加します。 --- 【試験対策ポイント】 老年期の主要な生理的・病的変化 | 項目 | 変化 | ST実務との関連 | |---|---|---| | 免疫機能 | 低下 | 感染症リスク増 | | 癌罹患率 | **上昇** | 誤り選択肢候補 | | 感染症 | 上昇 | 肺炎・尿路感染 | | 骨密度 | 低下→骨折増 | 転倒予防重要 | | 認知機能 | 低下→認知症増 | 失語症と区別要 | 重要否定知識:「老年期=すべてが低下・悪化」ではなく、「癌発生は逆に増加」することは頻出の陥穽問題です。
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