第19回 言語聴覚士国家試験 第114問
形成外科学第19回
粘膜下口蓋裂に特徴的でないのはどれか。
- 1.扁桃の肥大 ✓
- 2.硬口蓋後端の骨欠損
- 3.軟口蓋正中部の非薄化
- 4.口蓋帆挙筋の走行異常
- 5.口蓋垂裂
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 扁桃の肥大
粘膜下口蓋裂の特徴は、粘膜は連続しているが深部の骨・筋に欠損や異常がある点です。扁桃肥大は粘膜下口蓋裂に特異的な所見ではなく、むしろ急性咽頭炎など別の原因で生じるため、この疾患の診断に用いられません。一方、他4項目は全て粘膜下口蓋裂に特徴的な構造異常です。
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【各選択肢の解説】
1. 扁桃の肥大
❌ 誤り(特徴的でない)。扁桃肥大は粘膜下口蓋裂に特異的ではなく、感染やアレルギーなど多くの原因で生じます。この疾患の診断には有用な所見ではありません。
2. 硬口蓋後端の骨欠損
✅ 正しい。粘膜下口蓋裂の定義的特徴で、骨のみが欠損し粘膜は連続している状態です。X線で欠損窩が確認できます。
3. 軟口蓋正中部の非薄化
✅ 正しい。通常の口蓋裂では軟口蓋正中部が正中線で癒合して薄くなりますが、粘膜下口蓋裂ではこの薄化がみられません。
4. 口蓋帆挙筋の走行異常
✅ 正しい。口蓋帆挙筋が正常な水平走行ではなく、斜めに走行する異常がみられます。これは発音障害の原因となります。
5. 口蓋垂裂
✅ 正しい。口蓋垂が正中線で裂けている(分裂している)ことが多く、診断の手がかりになります。
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【試験対策ポイント】
粘膜下口蓋裂の特徴
| 項目 | 所見 |
|---|---|
| 粘膜 | 連続している(割れていない) |
| 骨(硬口蓋後端) | 欠損あり |
| 軟口蓋 | 薄化なし |
| 口蓋帆挙筋 | 斜めに走行(異常走行) |
| 口蓋垂 | 裂けていることが多い |
| 扁桃 | 特に関連なし |
診断方法:視診+触診(正中部の骨欠損を指で触知可能)
臨床的意義:粘膜で覆われているため見た目では気づきにくく、高鼻声などの音声症状から診断に至ることが多い。不全口蓋裂と異なり、肉眼的には「完全に閉鎖している」ように見えることが特徴。