第19回 言語聴覚士国家試験 第117問
形成外科学第19回
誤っている組み合わせはどれか。
- 1.ピエール・ロバン症候群 ― 小下顎症
- 2.巨舌症 ― 開咬症
- 3.粘膜下口蓋裂 ― 鼻咽腔閉鎖不全
- 4.シェーグレン症候群 ― 流涎症 ✓
- 5.リガ・フェーデ病 ― 舌下面潰瘍
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — シェーグレン症候群 — 流涎症
シェーグレン症候群は唾液腺の自己免疫的破壊により「口腔乾燥症(ドライマウス)」を呈する疾患です。流涎症(よだれが多く出る症状)は逆の症状であり、この組み合わせは誤りです。
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【各選択肢の解説】
1. ピエール・ロバン症候群 — 小下顎症
✅ 正しい。ピエール・ロバン症候群の主要3徴候は「小下顎症+舌下垂+気道閉塞」です。小下顎症が原因で舌が咽頭に落ち込み、呼吸困難を生じます。ST国試で頻出の古典的症候群です。
2. 巨舌症 — 開咬症
✅ 正しい。巨舌症では舌が過度に大きいため、歯列に対して絶えず外向きの力が加わります。結果として上下顎前歯間に隙間が生じ、開咬症(咬合しない)となります。ダウン症候群でも同様に巨舌と開咬を呈します。
3. 粘膜下口蓋裂 — 鼻咽腔閉鎖不全
✅ 正しい。粘膜下口蓋裂は肉眼的には口蓋が裂けていないように見えても、粘膜下の筋層(口蓋帆張筋)が分離しており、鼻咽腔の閉鎖機能が不全となります。開鼻声が生じる重要な病態です。
4. シェーグレン症候群 — 流涎症
❌ 誤り。シェーグレン症候群は涙腺と唾液腺の自己免疫的破壊により「ドライアイ」と「ドライマウス(口腔乾燥症)」を特徴とする膠原病です。流涎症(唾液過多)ではなく、むしろ逆に唾液分泌が著しく減少します。
5. リガ・フェーデ病 — 舌下面潰瘍
✅ 正しい。リガ・フェーデ病は乳幼児が歯冠の長時間の物理的刺激により、舌下面(舌の裏側)に潰瘍を形成する疾患です。乳幼児の吸啜行動に由来する典型的な器質的疾患として国試頻出です。
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【試験対策ポイント】
| 疾患 | 主要特徴 | 音声障害 |
|---|---|---|
| ピエール・ロバン症候群 | 小下顎症+舌下垂+気道閉塞 | なし(呼吸優先) |
| 巨舌症 | 舌容積増大 | 開咬症→言語障害 |
| 粘膜下口蓋裂 | 筋層分離(粘膜下) | 開鼻声・鼻咽腔閉鎖不全 |
| シェーグレン症候群 | 涙腺・唾液腺破壊 | 口腔乾燥症(ドライマウス) |
| リガ・フェーデ病 | 乳幼児舌下潰瘍 | なし(器質的損傷) |
**紛らわしい落とし穴:**
- シェーグレン症候群は「乾燥」がキーワード(流涎ではない)
- 粘膜下口蓋裂は肉眼的には「割れていない」ように見えるが機能不全
- ダウン症候群も巨舌+開咬の組み合わせを持つ(別疾患ですが関連知識)