STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第19回 言語聴覚士国家試験 第120問

聴覚系第19回
誤っている組み合わせはどれか。
  1. 1.アブミ骨 ― 前庭窓
  2. 2.内耳道 ― 上前庭神経
  3. 3.コルチ器 ― 耳 石 ✓
  4. 4.中央階 ― 血管条
  5. 5.ツチ骨 ― 鼓膜張筋

正答:3番

解説
■ 正答:3番 — コルチ器 — 耳石 コルチ器は蝸牛(聴覚系)にある内有毛細胞・外有毛細胞の感覚器で、音声周波数の検出に関わります。一方、耳石(炭酸カルシウム結晶)は卵形嚢・球形嚢に存在する加速度・重力受容器であり、前庭系に属します。この2つは異なる機能系に属するため誤った組み合わせです。 --- 【各選択肢の解説】 1. アブミ骨 — 前庭窓 ✅ 正しい。アブミ骨の足板が前庭窓(卵円窓)に接合し、振動を内リンパ液へ伝えます。これが蝸牛入口です。 2. 内耳道 — 上前庭神経 ✅ 正しい。内耳道は側頭骨の岩様部にあり、顔面神経(VII)・前庭蝸牛神経(VIII)の3分枝が通過します。上前庭神経は半規管からの情報を伝えます。 3. コルチ器 — 耳石 ❌ 誤り。コルチ器(蝸牛管内の感覚上皮)と耳石は機能系が異なります。コルチ器は周波数分析、耳石は直線加速度・重力検出です。 4. 中央階 — 血管条 ✅ 正しい。蝸牛管(中央階)の外側壁に血管条があり、内リンパ液の産生・イオン濃度調節を行います。 5. ツチ骨 — 鼓膜張筋 ✅ 正しい。ツチ骨の柄に鼓膜張筋が付着し、顔面神経(VII)の神経支配を受けます。鼓膜を張って感度を調整します。 --- 【試験対策ポイント】 内耳の解剖学的構造と機能系の整理: | 部位 | 属する系 | 機能 | 関わる神経 | |---|---|---|---| | **蝸牛・コルチ器** | 聴覚系 | 周波数検出・音声認識 | 下蝸牛神経 | | **卵形嚢・耳石** | 前庭系 | 直線加速度・重力受容 | 下前庭神経 | | **球形嚢・耳石** | 前庭系 | 直線加速度・重力受容 | 下前庭神経 | | **半規管** | 前庭系 | 角加速度・回転検出 | 上前庭神経 | キーワード:蝸牛系と前庭系は「別系統」。耳石は「前庭系のみ」に存在。 中耳骨3つの支配神経: - ツチ骨:鼓膜張筋(顔面神経VII) - キヌタ骨:靭帯支持(固定) - アブミ骨:アブミ骨筋(顔面神経VII) → 3つ全て顔面神経支配ではなく、キヌタ骨は筋支配がない点に注意。
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