第19回 言語聴覚士国家試験 第132問
臨床心理学第19回
Bowlby.J.が提唱した愛着理論に関係ないのはどれか。
- 1.安全基地
- 2.内的作業モデル
- 3.ストレンジ・シチュエーション法
- 4.情緒的な絆
- 5.ダイナミック・システムズ・アプローチ ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — ダイナミック・システムズ・アプローチ
Bowlbyの愛着理論は乳幼児と養育者の情緒的関係の形成・発達に関する理論で、1〜4はすべて同理論の中核概念です。ダイナミック・システムズ・アプローチは発達心理学の別の理論枠組みであり、Bowlbyの愛着理論とは異なります。
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【各選択肢の解説】
1. 安全基地
✅ 正しい。Bowlbyが提唱した愛着理論の中核概念。養育者が子どもにとって「安全な基地」となることで、子どもはそこから安心して環境探索を行えるとされています。
2. 内的作業モデル
✅ 正しい。Bowlbyが愛着理論で説明した重要概念。乳幼児が養育者との相互作用を通じて獲得した「他者や世界に対する認知的表象」で、その後の対人関係を規定します。
3. ストレンジ・シチュエーション法
✅ 正しい。Ainsworthが開発した愛着パターン測定方法で、Bowlbyの愛着理論の実証的検証に直接貢献した手法です。安全・不安定・両価的・無視的愛着の分類に用いられます。
4. 情緒的な絆
✅ 正しい。Bowlbyが愛着理論の基礎に位置づけた概念。乳幼児と養育者間の情緒的結合(絆)が、その後の心理発達・精神保健の基盤となるという理論的柱です。
5. ダイナミック・システムズ・アプローチ
❌ 誤り。発達心理学における別の理論的枠組みで、複雑系理論を背景に、発達を非線形・相互作用的なプロセスとして捉えます。Bowlbyの愛着理論とは無関係です。
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【試験対策ポイント】
Bowlbyの愛着理論の構成要素
| 概念 | 説明 |
|---|---|
| 愛着(attachment) | 乳幼児と養育者間の情緒的結合 |
| 安全基地 | 探索の出発点となる安心感の源 |
| 内的作業モデル | 他者・世界への認知的表象 |
| 分離不安 | 養育者との分離時の不安反応 |
| 再結合行動 | 養育者との再会時の行動パターン |
Ainsworthの愛着パターン分類(ストレンジ・シチュエーション法)
| 分類 | 特徴 |
|---|---|
| A(不安定=回避型) | 分離時動揺少ない→再会時回避 |
| B(安全型) | 分離時動揺あり→再会時なだめやすい |
| C(不安定=両価型) | 分離時著しく動揺→再会時両価的反応 |
| D(無視型) | 親を無視・逃避 |
対比:発達心理学の主要理論
| 理論 | 提唱者 | 焦点 |
|---|---|---|
| 愛着理論 | Bowlby | 乳幼児と養育者の情緒的関係 |
| ダイナミック・システムズ・アプローチ | Thelen・Smith他 | 複雑系による発達の非線形性 |
| 認知発達理論 | Piaget | 認知能力の段階的発達 |