STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第19回 言語聴覚士国家試験 第138問

音響学第19回
誤っているのはどれか。
  1. 1.純音は周期音である。
  2. 2.調波複合音は周期音である。
  3. 3.白色雑音は非周期音である。
  4. 4.周期音には基本周波数が定義される。
  5. 5.過渡音は線スペクトルをもつ。 ✓

正答:5番

解説
■ 正答:5番 — 過渡音は線スペクトルをもつ。 過渡音は非周期音であり、連続スペクトル(帯域スペクトル)をもちます。線スペクトル(離散スペクトル)は周期音のみが示す特性です。過渡音は一時的な音響現象(破裂音の開放、鍵盤楽器の弦の撥弦など)であり、周期的ではないため基本周波数を持たず、すべての周波数にランダムなエネルギーが分布します。 --- 【各選択肢の解説】 1. 純音は周期音である。 ✅ 正しい。純音は単一の周波数成分のみからなる正弦波であり、完全な周期性を持つ音の最も基本的な形です。 2. 調波複合音は周期音である。 ✅ 正しい。調波複合音は基本周波数と、その整数倍の調波(2倍、3倍…)から構成されます。これらは全て周期的に重なり合うため、複合全体も周期音です。楽音はこのタイプです。 3. 白色雑音は非周期音である。 ✅ 正しい。白色雑音は全周波数帯域にほぼ等しいエネルギーを持つランダムな音であり、周期的な構造を持たない典型的な非周期音です。 4. 周期音には基本周波数が定義される。 ✅ 正しい。周期音は繰り返し周期があるため、その周期の逆数で基本周波数(f0)が定義されます。周期Tに対しf0=1/Tです。 5. 過渡音は線スペクトルをもつ。 ❌ 誤り。過渡音は非周期音であるため、連続スペクトル(帯域スペクトル)を持ちます。線スペクル(離散スペクトル)は周期音のみに見られる特性であり、過渡音には当てはまりません。 --- 【試験対策ポイント】 音響学の3大分類(必ず押さえる) | 分類 | 周期性 | スペクトル | 基本周波数 | 例 | |---|---|---|---|---| | 周期音 | あり | 線スペクトル(離散) | あり | 純音、調波複合音、楽音 | | 非周期音 | なし | 連続スペクトル(帯域) | なし | 白色雑音、過渡音、クリック音 | **周期音の判定法:** - 一定の周期Tで波形が完全に繰り返すか→繰り返す=周期音 **過渡音の特徴:** - 時間制限がある一時的な音 - 破裂音の開放、打撃音(パーカッション)など - スペクトルは連続(全周波数に分布) **線スペクトル vs 連続スペクトル:** - 線スペクトル=周期音のみ(基本周波数とその整数倍のみにエネルギー) - 連続スペクトル=非周期音(全周波数に連続的に分布)
関連

▶ 第19回 全問一覧

▶ 音響学 の過去問一覧