第19回 言語聴覚士国家試験 第139問
音響学第19回
片方のみが閉じている長さ17cm、内頸3cmの円筒形の音響管の共鳴周波数に近いのはどれか。音速は340m╱sとする。
a.500Hz
b.750Hz
c.1,000Hz
d.1,250Hz
e.1,500Hz
1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — a,e(500Hz と 1,500Hz)
片方のみが閉じている音響管(閉管)の共鳴周波数は、管の長さに基づいて決まります。与えられた条件から計算すると、基本周波数は約500Hz、3倍音は約1,500Hzとなり、この2つが共鳴周波数に該当します。
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【計算過程】
**管の実効長の決定**
- 物理的長さ:17cm
- 開口補正:内頸3cm(半径1.5cm)のため、開口補正量≒0.3~0.6×直径 ≒ 0.9~1.8cm
- 実効長:17cm + 補正量 ≒ 17.5~18.5cm(通常は17~18cmで計算することが多い)
- ここでは約17.5cm = 0.175mで計算
**閉管の共鳴周波数の公式**
閉管の共鳴周波数:f = (2n-1) × c / (4L)
※nは第1、2、3…の倍音(奇数倍音のみ共鳴)
- 第1共鳴周波数(基本周波数、n=1):
f₁ = 1 × 340 / (4 × 0.175) = 340 / 0.7 ≒ **486Hz** → **≒500Hz**
- 第2共鳴周波数(3倍音、n=2):
f₂ = 3 × 340 / (4 × 0.175) = 1,020 / 0.7 ≒ **1,457Hz** → **≒1,500Hz**
- 第3共鳴周波数(5倍音、n=3):
f₃ = 5 × 340 / (4 × 0.175) = 1,700 / 0.7 ≒ **2,429Hz** (選択肢に該当なし)
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【各選択肢の解説】
1. a. 500Hz
✅ 正しい。閉管の基本周波数(第1共鳴周波数)に相当します。f = 340 / (4×0.175) ≒ 486Hzより500Hzが最も近い値です。
2. b. 750Hz
❌ 誤り。閉管の共鳴周波数は奇数倍音(1倍、3倍、5倍…)のみであり、750Hzはこのパターンに該当しません。2倍音や偶数倍音は共鳴しない原理を理解することが重要です。
3. c. 1,000Hz
❌ 誤り。1,000Hzは約2倍の周波数ですが、開管(両端開放)の共鳴周波数パターンに近く、閉管の奇数倍音基準には合致しません。
4. d. 1,250Hz
❌ 誤り。計算値1,457Hz(3倍音)に最も近いのは1,500Hzであり、1,250Hzではありません。誤差の大きさで判定すると不適切です。
5. e. 1,500Hz
✅ 正しい。閉管の第2共鳴周波数(3倍音)に相当します。f = 3×340 / (4×0.175) ≒ 1,457Hzより1,500Hzが最も近い値です。
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【試験対策ポイント】
| 項目 | 閉管(片端閉) | 開管(両端開) |
|---|---|---|
| **共鳴周波数** | (2n-1) × c/(4L) | n × c/(2L) |
| **倍音の種類** | 奇数倍音のみ(1,3,5…) | 全倍音(1,2,3…) |
| **基本周波数** | f₁ = c/(4L) | f₁ = c/(2L) |
| **実例** | トランペット、クラリネット | オーボエ、フルート |
**重要な計算ステップ**
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