第19回 言語聴覚士国家試験 第16問
形成外科学第19回
トリチャー・コリンズ症候群にみられる所見でないのはどれか。
- 1.下眼瞼の部分欠損
- 2.鳥様顔貌
- 3.巨舌症 ✓
- 4.頬部の低形成
- 5.耳介の形成異常
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — 巨舌症
トリチャー・コリンズ症候群は第1・2鰓弓由来の顔面頭蓋の低形成を特徴とする常染色体優性遺伝疾患ですが、舌の異常は含まれません。巨舌症はダウン症候群やベックウィス・ウィーデマン症候群など、他の遺伝性疾患で見られる所見です。
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【各選択肢の解説】
1. 下眼瞼の部分欠損
✅ 正しい。トリチャー・コリンズ症候群の特徴的な眼瞼異常で、下眼瞼の内側が部分的に欠損し、眼裂が開大気味になります。
2. 鳥様顔貌
✅ 正しい。頬骨・上顎骨・下顎骨の著しい低形成により、顔面の奥行きが失われ、側面像が鳥のような外観を呈します。
3. 巨舌症
❌ 誤り。トリチャー・コリンズ症候群では舌の形成異常は見られません。巨舌症は舌が全体に肥大する症状で、ダウン症候群やベックウィス・ウィーデマン症候群で認められる所見です。
4. 頬部の低形成
✅ 正しい。頬骨の著しい低形成により、頬部が陥没し、鳥様顔貌を形成します。
5. 耳介の形成異常
✅ 正しい。外耳道閉鎖や耳介の形態異常が高率に認められ、伝音難聴を合併することが多いです。
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【試験対策ポイント】
トリチャー・コリンズ症候群と他の遺伝性症候群の鑑別
| 症候群 | 舌異常 | 顔面形態 | 主な原因 |
|---|---|---|---|
| トリチャー・コリンズ | なし | 鳥様顔貌・頬部低形成 | 第1・2鰓弓低形成 |
| ダウン症候群 | 巨舌症あり | 眼間解離・合指症 | 21トリソミー |
| ベックウィス・ウィーデマン症 | 巨舌症あり | 巨人症様 | IGF2遺伝子異常 |
| ピエール・ロバン症 | 顎舌症候群 | 小下顎症・舌下垂 | 下顎骨低形成 |
トリチャー・コリンズ症候群の主要所見
・下眼瞼欠損(特徴的)
・両側対称性(対称的)
・耳介形成異常→伝音難聴
・口唇口蓋裂を伴うことあり
・知能は正常(重要な否定知識)
巨舌症が見られる代表疾患
・ダウン症候群(最多)
・ベックウィス・ウィーデマン症候群
・甲状腺機能低下症
・アミロイドーシス