STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第19回 言語聴覚士国家試験 第178問

機能性構音障害第19回
「ひこうき」を[ko:kji]と言った場合、誤りのタイプはどれか。
  1. 1.省 略
  2. 2.同 化
  3. 3.音節脱落 ✓
  4. 4.音位転換
  5. 5.同音反覆

正答:3番

解説
■ 正答:3番 — 音節脱落 「ひこうき」の標準的な発音は[hikɔ:ki](4音節)ですが、[ko:kji]と発音された場合、「ひ」の音節全体が消失しており、これは音節脱落に該当します。4音節が3音節になっているという構造的な変化が特徴です。 --- 【各選択肢の解説】 1. 省略 ❌ 誤り。省略は音が部分的に欠落することを指しますが、ここでは「音節全体」が消失しているため、より適切な用語は「音節脱落」です。省略よりも音節単位での脱落を指す用語の方が正確です。 2. 同化 ❌ 誤り。同化は隣接する音の影響を受けて、ある音が別の音に変わる現象です。例えば「みんな」が[minna]になるケース。ここでは音が消失しているだけで、他の音への変化ではないため同化ではありません。 3. 音節脱落 ✅ 正しい。「ひこうき」[hikɔ:ki]の第1音節「ひ」が完全に消失し、[ko:kji]となっています。音の一部欠落ではなく、1つの音節単位が脱落した典型的な事例です。 4. 音位転換 ❌ 誤り。音位転換は音の順序が入れ替わる現象です。例えば「すうぱ」が「ぱすう」になるようなケース。ここでは音の順序が変わっているのではなく、音節が消失しているため該当しません。 5. 同音反覆 ❌ 誤り。同音反覆は同じ音が繰り返される現象です。例えば「ママ」「ババ」のような重複。ここでは繰り返しではなく欠落であるため該当しません。 --- 【試験対策ポイント】 機能性構音障害における誤りのタイプ整理表 | タイプ | 現象 | 例 | |---|---|---| | 省略 | 音の一部が欠落 | 「ぱぱ」→「ぱ」(最終音脱落) | | **音節脱落** | 1つ以上の音節全体が消失 | 「ひこうき」→「こうき」(4→3音節) | | 同化 | 隣接音の影響で音が変化 | 「みんな」→「みんみ」(んが鼻音化) | | 音位転換 | 音の順序が変わる | 「すうぱ」→「ぱすう」 | | 同音反覆 | 同じ音が繰り返される | 「わんわん」「ままま」 | | 置換 | ある音が別の音に置き換わる | 「さかな」→「たかな」(s→t) | 重要:「省略」と「音節脱落」の違い - 省略:音の一部が欠ける(「あ」「か」など個別の音) - 音節脱落:「ひ」「こ」「う」「き」のうち「ひ」のように、1つ以上の完全な音節が脱落
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