第19回 言語聴覚士国家試験 第18問
臨床歯科医学/口腔外科学第19回
誤っている組み合せはどれか。
- 1.歯周病 ― プラークコントロール
- 2.歯の欠損症 ― 義 歯
- 3.初期う蝕 ― 抜髄 ✓
- 4.顎関節症 ― 咬合床(スプリント療法)
- 5.歯列不正 ― 矯正治療
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — 初期う蝕 — 抜髄
初期う蝕(ごく初期の虫歯)は再石灰化により修復が可能なため、抜髄(神経を除去する処置)は不適切です。抜髄は進行した深いう蝕で神経に到達した場合に行う処置であり、初期段階では不要です。
---
【各選択肢の解説】
1. 歯周病 — プラークコントロール
✅ 正しい。歯周病の原因は歯垢(プラーク)に含まれる細菌であり、プラークコントロール(歯磨き指導・除去)は歯周病治療の基本かつ最も重要な対症療法です。
2. 歯の欠損症 — 義歯
✅ 正しい。歯の欠損に対する標準的な補綴治療が義歯(部分入れ歯・総入れ歯)です。欠損の程度に応じてインプラントやブリッジなども選択肢となりますが、義歯は確立された治療法です。
3. 初期う蝕 — 抜髄
❌ 誤り。初期う蝕(う蝕CDE段階における最初期)は、フッ化物応用や唾液の再石灰化作用により非侵襲的に対処可能です。抜髄は深いう蝕で神経が感染・壊死した場合に行う処置であり、初期段階では適応外です。
4. 顎関節症 — 咬合床(スプリント療法)
✅ 正しい。顎関節症の治療には物理療法やスプリント療法(下顎安定化スプリント)が用いられ、咬合床による咀嚼力の分散と下顎位の安定化が有効です。
5. 歯列不正 — 矯正治療
✅ 正しい。歯列不正(歯並びの異常)に対する標準治療は矯正治療(ブラケット装置・マウスピース矯正など)です。
---
【試験対策ポイント】
う蝕の進行段階と処置の対応
| 段階 | 範囲 | 処置 |
|---|---|---|
| 初期う蝕 | エナメル質表面 | フッ化物応用・再石灰化促進 |
| 浅在性う蝕 | エナメル質内部 | 窩洞形成・充填 |
| 中程度う蝕 | 象牙質浅層 | 窩洞形成・充填 |
| 深いう蝕 | 象牙質深層・神経接近 | 窩洞形成・充填またはライニング処置 |
| 神経到達う蝕 | 歯髄腔内 | **抜髄** |
重要な否定知識:初期う蝕で抜髄は不要
- 抜髄は感染・壊死した歯髄を除去する処置
- 初期段階では神経は健全で抜髄の適応外
- この組み合せ誤りは「処置のタイミング」を問う頻出パターン