STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第19回 言語聴覚士国家試験 第30問

臨床心理学第19回
パーソナリティの特性論の説明として適切なのはどれか。 a.パーソナリティの個人差を量的な差と捉える。 b.個人における刺激―反応の独自の表出傾向としてパーソナリティを測定する。 c.理論的背景に基づいたパーソナリティの典型例を明示する。 d.パーソナリティを直感的・全体的に把握することができる。 e.パーソナリティを静態的なものとして捉えており、力動的な面を軽視しやすい。 1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e

正答:1番

解説
■ 正答:1番 — a,b 特性論はパーソナリティの個人差を「量的に測定可能な特性」として捉える理論です。行動観察や心理検査を通じて、個人の刺激―反応の独自のパターン(例:外向性、神経症傾向など)を数値化し比較することが基本的な考え方です。 --- 【各選択肢の解説】 a. パーソナリティの個人差を量的な差と捉える。 ✅ 正しい。特性論の中核です。外向性―内向性、神経症傾向など連続体上の量的差として個人差をとらえ、心理検査で測定・比較可能と考えます。 b. 個人における刺激―反応の独自の表出傾向としてパーソナリティを測定する。 ✅ 正しい。特性論では「人それぞれが同じ刺激に対して独自の反応パターンを示す」という観点から、その表出傾向(特性)を測定対象とします。 c. 理論的背景に基づいたパーソナリティの典型例を明示する。 ❌ 誤り。典型例を示して類型化するのは「類型論」(例:ユング、シェルドン)の特徴です。特性論は量的な連続体モデルのため「典型例」の概念には依拠しません。 d. パーソナリティを直感的・全体的に把握することができる。 ❌ 誤り。むしろ反対です。特性論は客観的・量的に測定することを重視し、直感的・全体的理解は目指しません。全体的把握は力動論の特徴です。 e. パーソナリティを静態的なものとして捉えており、力動的な面を軽視しやすい。 ❌ 誤り。これは特性論の弱点として指摘される側面ですが、正答を求めている文脈では「軽視する」という批判的評価であり、特性論の説明そのものではありません。(ただし試験では「正しい」と解釈される可能性もあり、aとの組み合わせで1番が正答とされています) --- 【試験対策ポイント】 パーソナリティ理論の3つのアプローチ: | アプローチ | 特性論 | 類型論 | 力動論 | |---|---|---|---| | **基本的考え方** | 個人差を量的(連続体)で捉える | 個人差を質的(カテゴリ)で捉える | 無意識の力動的過程を重視 | | **典型例** | Big Five(性格5因子)、Cattell | ユング(内向・外向)、気質類型 | フロイト、ユング(分析心理) | | **測定方法** | 心理検査(数値化可能) | 観察・面接(型分け) | 投影法・自由連想など | | **把握方式** | 客観的・分析的 | 直感的・全体的 | 深層的・背景的 | 【頻出注意】 - 「静態的」「力動的」の対比は特性論の批判点であり、説明そのものではない - 特性論=「特性」を測定(数値化)するアプローチ - 類型論=「型」を分類する(カテゴリ化)アプローチ
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