第19回 言語聴覚士国家試験 第35問
生涯発達心理学第19回
Marcia.J.E.による自我同一性地位の研究において、地位を示す用語として誤っているのはどれか。
- 1.アイデンティティ再体制化
- 2.アイデンティティ達成
- 3.アイデンティティ拡散
- 4.モラトリアム
- 5.早期完了 ✓
正答:5番
解説
# 第19回 第35問 解説
■ 正答:1番 — アイデンティティ再体制化
Marcia, J.E.の自我同一性地位理論では、「同一性達成」「モラトリアム」「早期完了(foreclosure)」「同一性拡散」の4地位が定義されています。「アイデンティティ再体制化」はMarciaの理論には存在しない用語であり、これが誤りとなります。
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【各選択肢の解説】
1. アイデンティティ再体制化
❌ 誤り。Marciaの4地位には含まれない用語です。これがこの問題の正答(誤っている選択肢)となります。
2. アイデンティティ達成
✅ 正しい。Marcia理論の4地位の1つ。危機(探求)を経験した後、自分の価値観や職業・信念を自発的に選択・関与(コミットメント)した状態を指します。
3. アイデンティティ拡散
✅ 正しい。Marcia理論の4地位の1つ。危機の経験の有無にかかわらず、コミットメントがなされていない状態。方向性が定まらず関心も低い状態を示します。
4. モラトリアム
✅ 正しい。Marcia理論の4地位の1つ。現在危機の最中にあり、同一性を模索している途上の状態。コミットメントは未確立で、積極的に探求している段階です。
5. 早期完了
✅ 正しい。Marcia理論の4地位の1つで、英語では**foreclosure**。危機を経験せずに、親や権威者の価値観をそのまま受け入れてコミットメントしている状態を指します。「同一性早期完了」「権威受容」とも訳されます。
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【試験対策ポイント】
Marciaの自我同一性地位(4地位)は「**危機(crisis)**」と「**傾倒(commitment)**」の2軸で分類されます。
| 地位 | 危機 | 傾倒 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 同一性達成 | 経験済 | あり | 自発的に価値観・進路を確立 |
| モラトリアム | 経験中 | 模索中 | 現在探求の途上 |
| **早期完了(foreclosure)** | なし | あり | 親や権威の価値観を無批判に受容 |
| 同一性拡散 | 不問 | なし | 方向性なし、関心も低い |
「早期完了」はMarcia理論の正式な訳語として国家試験でも用いられます。**「再体制化」はMarciaの用語ではない**ことを押さえておきましょう。Eriksonの心理社会的発達理論との区別も重要です。