第19回 言語聴覚士国家試験 第40問
音響学第19回
空気中の音波について誤っている のはどれか。
- 1.音速が変化すると周波数も変化する。 ✓
- 2.周波数が高くなると波長が短くなる。
- 3.気温が高くなると波長が長くなる。
- 4.疎密波(縦波)として伝わる。
- 5.振幅が大きくなると音圧レベルが上昇する。
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 音速が変化すると周波数も変化する。
音波の基本式「音速(c)= 周波数(f)×波長(λ)」から、気温変化により音速が変わっても、音源の周波数は変わりません。周波数は音源の振動数で決まるため、媒質の性質には依存しないのです。例えば、同じ音声を冷たい部屋と温かい部屋で発声すれば、周波数は同じですが、音速と波長は異なります。
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【各選択肢の解説】
1. 音速が変化すると周波数も変化する。
❌ 誤り。周波数は音源の振動数で決定されるため、媒質(空気の温度)の変化に影響されません。気温が上がって音速が増加しても、周波数は変わらず、波長が調整されて基本式を満たします。
2. 周波数が高くなると波長が短くなる。
✅ 正しい。基本式c=f×λから、音速が一定の場合、周波数が高くなれば波長は短くなります。これは音波の基本性質です。
3. 気温が高くなると波長が長くなる。
✅ 正しい。気温上昇→音速増加。周波数は変わらず(音源固定)、c=f×λより、音速が増加すれば波長も増加します。気温が1℃上昇すると音速は約0.6m/s増加します。
4. 疎密波(縦波)として伝わる。
✅ 正しい。音波は媒質の粒子が進行方向と平行に振動する疎密波(縦波)です。光のような横波ではなく、真空を伝わることはできません。
5. 振幅が大きくなると音圧レベルが上昇する。
✅ 正しい。音圧レベル(dB SPL)は基準音圧(20μPa)との比で定義され、振幅が大きい=音圧が高い=レベルが上昇します。音圧レベル=20log₁₀(P/P₀)の関係があります。
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【試験対策ポイント】
基本式の関係性
| 要因 | 周波数 | 波長 | 音速 |
|---|---|---|---|
| 音源固定(媒質変化) | 不変 | 変化 | 変化 |
| 気温上昇 | ← 不変 | 増加 | 増加(約0.6m/s/℃) |
| 気温低下 | ← 不変 | 減少 | 減少 |
| 音源の振動数増加 | 増加 | 減少 | 不変(媒質固定時) |
頻出の誤解パターン
- 「気温変化で周波数が変わる」→間違い(発声者の声の高さは変わらない)
- 「音速が変わると全て変わる」→波長と音速は変わるが、周波数は不変
- 「音圧=振幅」→両者は正相関(振幅大→音圧大→レベル上昇)
音波の性質(定義暗記)
- 疎密波(縦波):粒子振動が進行方向と平行。空気・水でも伝わる
- 音速の値:気温15℃で約340m/s(水中は約1,480m/s)
- 可聴周波数:20Hz~20,000Hz(年齢で上限低下)