第19回 言語聴覚士国家試験 第53問
心理測定法第19回
正しい組み合わせはどれか。
a.ID(個人識別)番号 ― 名義尺度
b.交互反復運動回数 ― 順序尺度
c.反応時間 ― 間隔尺度
d.セルシウス(摂氏・セ氏)温度 ― 比率尺度
e.歩行距離 ― 比率尺度
1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — a,e
測定尺度(名義尺度・順序尺度・間隔尺度・比率尺度)の概念を理解し、各変数がどの尺度に属するかを正確に分類する問題です。正答は「a.ID番号—名義尺度」と「e.歩行距離—比率尺度」の組み合わせです。
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【各選択肢の解説】
a. ID(個人識別)番号 — 名義尺度
❌ 正しい。ID番号は単なる識別記号であり、数字の大小に意味がなく、足し算や引き算も無意味です。これは名義尺度の典型例です。
b. 交互反復運動回数 — 順序尺度
❌ 誤り。交互反復運動回数(例:5回、10回、20回)は「個数」であり、間隔尺度です。順序尺度は大小関係のみが意味をもち、間隔が一定でない場合(例:「軽度・中等度・重度」)に用います。
c. 反応時間 — 間隔尺度
❌ 誤り。反応時間(例:300ms、600ms)には「絶対的なゼロ点」が存在し、比率尺度です。600msは300msの2倍という関係が成り立つため、比率尺度に分類されます。
d. セルシウス(摂氏・セ氏)温度 — 比率尺度
❌ 誤り。セルシウス温度は「相対的なゼロ点」(0℃は単なる水の凝固点であり、温度がないわけではない)であるため、間隔尺度です。比率尺度に必要な「絶対的なゼロ点」を持ちません。絶対温度(ケルビン)なら比率尺度です。
e. 歩行距離 — 比率尺度
✅ 正しい。歩行距離(例:10m、20m)は「ゼロメートルは距離がない」という絶対的なゼロ点を持ち、20mは10mの2倍という比率が成立する比率尺度です。
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【試験対策ポイント】
|項目|名義尺度|順序尺度|間隔尺度|比率尺度|
|---|---|---|---|---|
|大小関係|×|○|○|○|
|間隔が一定|×|×|○|○|
|絶対的ゼロ点|×|×|×|○|
|演算可能性|分類のみ|順序付けのみ|加減算|加減乗除|
重要な誤判定パターン:
- セルシウス温度 → 間隔尺度(ケルビン温度なら比率尺度)
- 反応時間 → 比率尺度(秒単位のゼロは時間がないことを意味する)
- 個数(回数・個数) → 間隔尺度以上(数えられるなら比率尺度に近い)
キーワード:「0(ゼロ)の意味は何か」を問う問題。ゼロが「ない」を意味するなら比率尺度。