STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第19回 言語聴覚士国家試験 第58問

失語症第19回
語の親密度、心像性、語長を統制している検査はどれか。
  1. 1.SLTA
  2. 2.TMT
  3. 3.WAB
  4. 4.SALA ✓
  5. 5.STA

正答:4番

解説
■ 正答:4番 — SALA SALAは「標準失語症検査」の略で、語の親密度(言語使用頻度)、心像性(具体性)、語長(音数)を厳密に統制した標準化検査です。これにより、言語学的変数の影響を排除して失語症の言語症状を客観的に評価できます。 --- 【各選択肢の解説】 1. SLTA ❌ 誤り。失語症言語検査(Standard Language Test of Aphasia)は日本の標準的失語症検査ですが、語の親密度・心像性・語長を厳密に統制していません。臨床的な全般評価には優れていますが、統制の厳密性ではSALAに劣ります。 2. TMT ❌ 誤り。Trial Making Testは注意機能や実行機能を評価する神経心理学的検査です。失語症検査ではなく、線引きテストとして注意分割能力を測定します。語の統制は行いません。 3. WAB ❌ 誤り。Western Aphasia Batteryは英語圏で広く使用される失語症検査ですが、日本語版では言語学的変数の統制が十分ではありません。また選択肢の内容に「統制」が含まれていない検査設計です。 4. SALA ✅ 正しい。標準失語症検査(Standard Aphasia Language Assessment)は、語の親密度・心像性・語長を統制した研究用失語症検査です。言語学的変数を統制することで、より厳密な症状分析が可能になります。 5. STA ❌ 誤り。簡易失語症検査(Short Test of Aphasia)は短時間で施行できるスクリーニング検査で、詳細な言語学的統制を目的としていません。語の親密度・心像性・語長の統制は行われていません。 --- 【試験対策ポイント】 日本の失語症検査の比較 | 検査名 | 略 | 特徴 | 対象 | 統制水準 | |---|---|---|---|---| | 標準失語症検査 | SLTA | 臨床評価の標準 | 臨床現場 | 中程度 | | 標準失語症言語検査 | SALA | 研究用・厳密な統制 | 研究・詳細分析 | 高(親密度・心像性・語長) | | 簡易失語症検査 | STA | スクリーニング | 初期評価・短時間 | 低 | | 失語症言語検査 | SLTA | 標準化・多項目 | 臨床標準 | 中程度 | 試験で問われるポイント - 「統制」「厳密」→ SALA(研究用として最高水準) - 「臨床」「標準」→ SLTA(実践現場での標準) - 「スクリーニング」「短時間」→ STA - WABは「英語圏」「西側失語症検査」が識別ポイント - TMTは失語症検査ではなく認知機能検査 頻出の誤答 受験生がSLTAと迷う理由:確かにSLTAは「標準」で信頼性が高いが、「統制」の厳密さはSALAが上回ります。「研究用≒統制が厳密」という関連付けが重要です。
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