STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第19回 言語聴覚士国家試験 第7問

病理学第19回
誤っている組合せはどれか。
  1. 1.食道静脈瘤 ― 糖尿病 ✓
  2. 2.食道癌 ― 扁平上皮癌
  3. 3.胃潰瘍 ― ヘリコバクタ-・ピコリ
  4. 4.潰瘍性大腸炎 ― びまん性炎症
  5. 5.大腸癌 ― 大腸ポリープ

正答:1番

解説
■ 正答:1番 — 食道静脈瘤 — 糖尿病 食道静脈瘤は肝硬変による門脈圧亢進が主な原因であり、糖尿病は直接的な原因ではありません。糖尿病は末梢神経障害や網膜症などを引き起こしますが、食道静脈瘤の発症とは関連性がありません。 --- 【各選択肢の解説】 1. 食道静脈瘤 — 糖尿病 ❌ 誤り。食道静脈瘤の主な原因は肝硬変に伴う門脈圧亢進です。糖尿病は食道静脈瘤の病因ではありません。 2. 食道癌 — 扁平上皮癌 ✅ 正しい。日本における食道癌の90%以上は扁平上皮癌です。腺癌は食道癌全体の10%以下で、主に食道下部のBarrett食道から発生します。 3. 胃潰瘍 — ヘリコバクター・ピロリ ✅ 正しい。ヘリコバクター・ピロリ感染は胃潰瘍の最大の原因で、全体の60~90%を占めます。NSAIDs使用が第二の原因です。 4. 潰瘍性大腸炎 — びまん性炎症 ✅ 正しい。潰瘍性大腸炎は直腸から連続的に結腸全体に広がるびまん性の炎症が特徴です。クローン病は局所的で分節性ですが、潰瘍性大腸炎は連続性です。 5. 大腸癌 — 大腸ポリープ ✅ 正しい。大腸癌の90%以上は腺腫性ポリープから発生する腺癌です。adenoma-carcinoma sequenceが成立し、ポリープサイズが大きいほど悪性化リスクが上昇します。 --- 【試験対策ポイント】 消化器疾患の主な原因・病態 | 疾患 | 主要原因・病態 | |---|---| | 食道静脈瘤 | 肝硬変→門脈圧亢進 | | 食道癌 | 扁平上皮癌(90%以上)、喫煙・飲酒 | | 胃潰瘍 | H. pylori(60~90%)、NSAIDs | | 十二指腸潰瘍 | H. pylori(90%以上) | | 潰瘍性大腸炎 | びまん性・連続性炎症(直腸~結腸) | | クローン病 | 分節性・局所的炎症(全消化管対象) | | 大腸癌 | 腺腫→癌化(adenoma-carcinoma sequence) | 紛らわしい疾患の区別 | 項目 | 潰瘍性大腸炎 | クローン病 | |---|---|---| | 炎症範囲 | 直腸から連続的 | 分節的(パッチ状) | | 炎症の深さ | 粘膜・粘膜下層 | 全層 | | 瘻孔形成 | なし | あり | | 直腸出血 | 頻繁 | 少ない | 医学的ポイント 食道静脈瘤と糖尿病の混同を避けるために:食道静脈瘤は「血管疾患」であり、肝機能・門脈系の異常が原因。糖尿病は「代謝疾患」で両者は全く別の系統です。 大腸ポリープからの癌化過程:5mm未満→5~9mm→10mm以上と進行するにつれ悪性度上昇。定期的な内視鏡検査と早期ポリープ切除が重要な予防戦略です。
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