第19回 言語聴覚士国家試験 第99問
補聴器・人工内耳第19回
耳型採取について誤っているのはどれか。
- 1.鼓膜穿孔が生じる危険がある。
- 2.印象剤の一部が外耳道内に残る危険がある。
- 3.印象剤で外耳炎を起こすことがある。
- 4.術後耳は外耳道が変形している可能性を考慮する。
- 5.イヤブロックは第1カーブ奥の軟骨部に固定する。 ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — イヤブロックは第1カーブ奥の軟骨部に固定する。
耳型採取時、イヤブロック(オトブロック)は外耳道を塞ぐために使用されますが、固定位置が誤っています。イヤブロックは鼓膜の直前(第2カーブ奥の骨部/軟骨移行部)に固定するべきであり、第1カーブ奥の軟骨部では不十分で、後述の危険性が増加します。
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【各選択肢の解説】
1. 鼓膜穿孔が生じる危険がある。
✅ 正しい。耳型採取時、印象剤が加熱された状態で外耳道に流入するため、誤ってイヤブロックが深すぎたり、圧力がかかりすぎた場合、鼓膜を損傷する危険があります。
2. 印象剤の一部が外耳道内に残る危険がある。
✅ 正しい。特にイヤブロック固定位置が浅い場合、印象材が奥まで流れ込み、除去時に完全に取り出せない可能性があります。これは感染リスクにつながります。
3. 印象剤で外耳炎を起こすことがある。
✅ 正しい。熱い印象剤による熱傷や、印象剤が長時間外耳道に残った場合、外耳道皮膚への刺激で外耳炎を発症することがあります。
4. 術後耳は外耳道が変形している可能性を考慮する。
✅ 正しい。耳術後(乳突削開術、耳介形成術など)の患者では、外耳道が瘢痕化・狭窄・変形している場合が多く、耳型採取時の注意が必要です。
5. イヤブロックは第1カーブ奥の軟骨部に固定する。
❌ 誤り。イヤブロックは第2カーブ奥の骨部(骨軟骨移行部)に固定すべきです。第1カーブ奥の軟骨部では浅すぎて、印象剤が鼓膜近くに流れ込み、鼓膜穿孔や印象剤の取り残しのリスクが高まります。
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【試験対策ポイント】
外耳道の解剖学的位置(耳型採取との関連)
| 部位 | 特徴 | 耳型採取上の注意 |
|---|---|---|
| 第1カーブ | 外側(外側軟骨部) | 音の空気音導効率に関与 |
| 第2カーブ | 内側(内側骨部) | **イヤブロック固定位置はここ** |
| 鼓膜 | 第2カーブの最奥 | 損傷を避ける最重要部位 |
耳型採取時の危険・合併症一覧
- 鼓膜穿孔(深さの誤り・圧力過大)
- 印象剤取り残し(浅さが原因)
- 外耳炎(熱傷・刺激・感染)
- 外耳道皮膚損傷(圧迫による虚血壊死)
- 術後耳での形態異常への対応不足
キーワード
「イヤブロック=第2カーブ奥の骨部」が標準的位置。第1カーブでは不十分。