STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第20回 言語聴覚士国家試験 第102問

解剖学第20回
動脈圧受容器があるのはどれか。
  1. 1.椎骨動脈
  2. 2.脳底動脈
  3. 3.頸動脈洞 ✓
  4. 4.腕頭動脈
  5. 5.鎖骨下動脈

正答:3番

解説
■ 正答:3番 — 頸動脈洞 動脈圧受容器(バロレセプター)は血圧変化を感知する感覚受容器で、主に頸動脈洞と大動脈弓に位置します。頸動脈洞は内頸動脈の起始部に位置し、血圧上昇時に血管壁が伸展され、その伸展を感知した圧受容器からの信号が舌咽神経(IX)を経由して延髄血管運動中枢に伝わり、血圧低下反応を引き起こします。 --- 【各選択肢の解説】 1. 椎骨動脈 ❌ 誤り。椎骨動脈は頭部への血液供給を担う脳血管であり、動脈圧受容器を有しません。動脈圧受容器の位置は特定の血管にのみ限局しており、椎骨動脈は該当しません。 2. 脳底動脈 ❌ 誤り。脳底動脈は脳循環の中枢血管で、両側椎骨動脈の合流で形成される脳血管です。動脈圧受容器は有しておらず、血圧調節機能との直接的な関連性はありません。 3. 頸動脈洞 ✅ 正しい。頸動脈洞は内頸動脈の起始部に位置し、血管壁に多数の圧受容器を含む線維があり、血圧変化に対する最も重要な感知器官です。舌咽神経(IX)の求心線維で延髄に信号を送ります。 4. 腕頭動脈 ❌ 誤り。腕頭動脈は大動脈から右上肢と右頸部に血液を供給する分枝ですが、動脈圧受容器を有しません。血圧調節機構における圧受容器の局在は限定的です。 5. 鎖骨下動脈 ❌ 誤り。鎖骨下動脈は上肢の血液供給に関与する血管で、動脈圧受容器を含みません。血圧反射に関わる動脈圧受容器の位置は解剖学的に確定しており、本血管は該当外です。 --- 【試験対策ポイント】 動脈圧受容器の位置(重要): - 頸動脈洞(内頸動脈起始部)← 舌咽神経(IX) - 大動脈弓         ← 迷走神経(X) 血圧受容体反射の流れ: 血圧上昇 → 血管壁伸展 → 圧受容器感知 → 延髄血管運動中枢 → 副交感神経↑・交感神経↓ → 心拍数↓・血管拡張 → 血圧低下 脳血管との区別: - 脳循環:椎骨動脈・脳底動脈・脳動脈(圧受容器なし) - 圧受容器部位:頸動脈洞・大動脈弓(血圧調節機能) よくある誤り: 「脳に関連する大きな血管=圧受容器」という連想は誤り。 圧受容器は大動脈弓と頸動脈洞に限定される。
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