第20回 言語聴覚士国家試験 第104問
病理学第20回
誤っている組合せはどれか。
- 1.脱 髄 ― 神経伝導速度低下
- 2.炎 症 ― 腫 脹
- 3.頚髄損傷 ― 四肢麻痺
- 4.低髄圧 ― 頭 痛
- 5.末梢神経障害 ― 腱反射亢進 ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — 末梢神経障害 — 腱反射亢進
末梢神経障害では、神経の障害により反射弧が遮断されるため、腱反射は低下ないし消失します。腱反射亢進は中枢神経(特に脳や脊髄の上位運動ニューロン)の障害で生じるため、末梢神経障害との組み合わせは誤りです。
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【各選択肢の解説】
1. 脱髄 — 神経伝導速度低下
✅ 正しい。脱髄疾患(多発性硬化症など)では髄鞘が破壊され、跳躍伝導が障害されるため、神経伝導速度が低下します。
2. 炎症 — 腫脹
✅ 正しい。炎症の5大徴候(発赤・熱感・腫脹・疼痛・機能障害)の一つであり、組織の浮腫により腫脹が生じます。
3. 頚髄損傷 — 四肢麻痺
✅ 正しい。頚髄は上肢と下肢の両方の運動神経・感覚神経を伝導する領域であり、損傷により四肢麻痺が生じます。
4. 低髄圧 — 頭痛
✅ 正しい。髄液圧が低下すると、脳が重力に従って下方に移動し、脳膜や血管が牽引されることで頭痛が生じます。典型的に体位依存性(立位で増悪)です。
5. 末梢神経障害 — 腱反射亢進
❌ 誤り。末梢神経障害では反射弧の求心路または遠心路が障害されるため、腱反射は低下ないし消失します。腱反射亢進は上位運動ニューロン障害(脳卒中・脊髄損傷など)の徴候です。
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【試験対策ポイント】
反射弧と病変部位による反射変化の違い
| 病変部位 | 腱反射 | メカニズム |
|---|---|---|
| 末梢神経(下位運動ニューロン) | 低下~消失 | 求心路または遠心路が遮断 |
| 脳・脊髄上位(上位運動ニューロン) | 亢進 | 抑制経路が障害される |
| 脊髄馬尾障害 | 低下~消失 | 反射弧自体が障害される |
紛らわしい選択肢の識別法:
- 腱反射亢進 → 中枢神経障害を想起(脳卒中・痙性麻痺)
- 腱反射低下・消失 → 末梢神経障害・下位運動ニューロン障害を想起