第20回 言語聴覚士国家試験 第126問
臨床心理学第20回
Ekman,P.の基本的表情でないのはどれか。
- 1.中立(無表情) ✓
- 2.幸福(喜び)
- 3.驚 き
- 4.悲しみ
- 5.嫌 悪
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 中立(無表情)
Ekman,P.が示した「基本的表情」とは、万国共通で認識される普遍的な感情表現です。幸福・驚き・悲しみ・嫌悪・恐怖・怒りの6つが基本的表情であり、中立顔は感情を表現していないため「基本的表情」に含まれません。中立顔は表情の基準値(ベースライン)として機能しますが、それ自体は感情を伝えるものではないという点が試験での重要なポイントです。
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【各選択肢の解説】
1. 中立(無表情)
❌ 誤り。中立顔は感情を表現していないため、Ekmanの基本的表情に含まれません。ただし他の表情を認識する際の対照基準として重要な役割を担います。
2. 幸福(喜び)
✅ 正しい。Ekmanの基本的表情の1つです。口角上昇、頬上昇、目周囲筋(眼輪筋)の収縮が特徴で、世界中で一貫して認識されます。
3. 驚き
✅ 正しい。Ekmanの基本的表情の1つです。眉毛上昇、眼裂拡大、口が開くという特徴的な動きを示し、予期しない刺激への反応として普遍的に観察されます。
4. 悲しみ
✅ 正しい。Ekmanの基本的表情の1つです。眉の内側上昇、口角下降、瞼が下がるという特徴で、すべての文化において同様に認識されます。
5. 嫌悪
✅ 正しい。Ekmanの基本的表情の1つです。鼻のしわ、上唇の上昇、下唇の下降が特徴で、食べ物や不快な刺激に対する反応として文化を超えて共通です。
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【試験対策ポイント】
Ekman,P.の基本的表情(6つ)
| 表情 | 主な筋肉・特徴 | 文化的普遍性 |
|---|---|---|
| 幸福 | 眼輪筋+口角上昇 | あり |
| 怒り | 眉間のしわ、唇の圧迫 | あり |
| 悲しみ | 眉内側上昇、口角下降 | あり |
| 驚き | 眉上昇、眼裂拡大 | あり |
| 恐怖 | 眉上昇(驚きより外側)、口開放 | あり |
| 嫌悪 | 鼻のしわ、上唇上昇 | あり |
| 中立顔 | なし | 基準値であり感情表現ではない |
**重要な区別**
- 「基本的表情」=感情を表現する表情
- 「中立顔」=感情を表現していない状態。ただし表情認識研究では必ず対照として使用される
- 試験では「基本的表情に含まれるか」と問われた場合、選択肢に中立顔が含まれていれば必ず誤りとなる
**出題傾向**
ST国試では表情認識が臨床心理学や対人援助の文脈で問われることがあります。Ekmanの研究は顔面神経麻痺患者の表情評価にも関連するため、失語症・高次脳機能障害の臨床で表情理解を扱う場合の理論的背景となります。