STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第20回 言語聴覚士国家試験 第13問

臨床神経学第20回
電気眼振計で記録する検査でないのはどれか。
  1. 1.足踏み検査 ✓
  2. 2.温度刺激検査
  3. 3.視標追跡検査
  4. 4.視運動性眼振検査
  5. 5.二点交互注視検査

正答:1番

解説
■ 正答:1番 — 足踏み検査 足踏み検査は平衡機能を評価する検査で、眼球運動を記録対象としていません。一方、他の4つはすべて眼球運動を電気眼振計で記録する検査です。電気眼振計は眼球の動きを電気的に検出するため、眼球運動が主要な指標である検査に限定されます。 --- 【各選択肢の解説】 1. 足踏み検査 ❌ 誤り(正答の理由)。足踏み検査は開眼・閉眼状態で患者が足踏みを継続し、体の動揺や回転を観察する平衡機能検査です。眼球運動ではなく、身体の位置変化を評価するため、電気眼振計での記録対象になりません。むしろ身体の偏倚角度を視覚的に観察・測定します。 2. 温度刺激検査 ✅ 正しい。温度刺激検査(温冷交互刺激検査)は外耳道を温水・冷水で刺激し、前庭系を刺激して眼振を誘発します。誘発された眼振の方向・振幅・潜時を電気眼振計で記録し、前庭機能を定量的に評価します。 3. 視標追跡検査 ✅ 正しい。患者が動く視標(通常は正弦波運動)を追跡する際の眼球運動を記録します。滑動性追跡眼球運動(smooth pursuit)の質を評価でき、小脳障害や脳幹病変の検出に有用です。電気眼振計で利得(gain)や位相差を定量化できます。 4. 視運動性眼振検査 ✅ 正しい。回転する縞模様ドラムやディスプレイを見つめさせて誘発された眼振を電気眼振計で記録します。視覚系と前庭系の相互作用を評価でき、大脳皮質から小脳・脳幹にかけての経路の機能評価に用いられます。 5. 二点交互注視検査 ✅ 正しい。2つの視標間を交互に注視させ、眼球運動の加速度や速度、潜時などを電気眼振計で記録します。急速眼球運動(サッケード)の質を定量的に評価し、脳幹や小脳の機能障害検出に有用です。 --- 【試験対策ポイント】 電気眼振計で記録される検査(眼球運動が主要評価対象) | 検査名 | 評価対象 | 刺激方法 | 異常所見例 | |---|---|---|---| | 温度刺激検査 | 前庭機能 | 外耳道への温冷刺激 | CP(患側への眼振低下) | | 視標追跡検査 | 滑動性追跡眼球運動 | 動く視標を追跡 | 利得低下(小脳障害) | | 視運動性眼振検査 | 視運動反射 | 回転縞模様刺激 | 反応低下(大脳・小脳障害) | | 二点交互注視検査 | サッケード | 2視標間の交互注視 | 潜時延長(脳幹病変) | 電気眼振計で記録されない検査(身体運動が評価対象) | 検査名 | 評価対象 | 測定項目 | |---|---|---| | 足踏み検査 | 平衡機能 | 身体の偏倚角度・回転角度 | | Romberg検査 | 姿勢保持 | 動揺・転倒の有無 | | 起立・歩行検査 | 運動協調性 | 歩様・バランス | キーポイント:眼球運動 vs 身体運動 - 「眼球の動き」を定量
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