第20回 言語聴覚士国家試験 第131問
臨床心理学第20回
遊戯療法について誤っているのはどれか。
- 1.治療や問題解決を急がない。
- 2.誤った認知の仕方を現実的な見方に修正する。 ✓
- 3.子供が自分の感情を自由に表現できるよう許容的に接する。
- 4.現実を無視するような子供の行動に対して必要な制限を設ける。
- 5.子供をあるがままに受容する。
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — 誤った認知の仕方を現実的な見方に修正する。
遊戯療法の基本原則は「子どもをあるがままに受容し、自由な表現を許容する中で心理的変化を促す」ことです。2番は認知行動療法的アプローチであり、遊戯療法の考え方と矛盾します。遊戯療法では直接的な指導や修正を行わず、子どもが遊びを通じて自発的に問題解決できるプロセスを信頼することが重視されます。
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【各選択肢の解説】
1. 治療や問題解決を急がない。
✅ 正しい。遊戯療法は長期的視点を持ち、子どもが自分のペースで遊びを進めることを尊重します。治療者が目標達成を急ぐことは、子どもの自発性を損なうため避けられます。
2. 誤った認知の仕方を現実的な見方に修正する。
❌ 誤り。これは認知行動療法の特徴であり、遊戯療法ではありません。遊戯療法は子どもの認知を直接修正するのではなく、遊びを通じた自由な表現を重視し、自然な心理変化を待ちます。
3. 子供が自分の感情を自由に表現できるよう許容的に接する。
✅ 正しい。遊戯療法の中核原則です。セラピストが一貫して許容的・非指示的態度を保つことで、子どもが安心して感情を表現でき、治療的変化が生じます。
4. 現実を無視するような子供の行動に対して必要な制限を設ける。
✅ 正しい。遊戯療法では完全な自由放任ではなく「構造化された枠」が重要です。現実的な危害や治療関係の破壊につながる行動には必要な限度内での制限が設けられます。
5. 子供をあるがままに受容する。
✅ 正しい。遊戯療法の基本的態度です。子どもの行動や表現を評価したり変えようとせず、無条件の受容を示すことが治療効果につながります。
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【試験対策ポイント】
遊戯療法と認知行動療法の比較
| 観点 | 遊戯療法 | 認知行動療法 |
|---|---|---|
| アプローチ | 非指示的・許容的 | 指示的・教育的 |
| 焦点 | 自由な感情表現 | 認知の修正 |
| 治療者の役割 | 安全な枠を提供し受容する | 問題解決に導く |
| 子どもへの態度 | あるがままに受容 | 誤りを指摘・修正 |
遊戯療法の3つの重要概念
- 非指示性:セラピストが指示や提案をしない
- 許容性:あらゆる表現や感情を認める
- 構造化された自由:安全な枠の中での自由
頻出ポイント
- 遊戯療法は「感情の言語化が困難な子ども」に有効
- 「修正する」「教える」といった表現は遊戯療法の概念外
- 認知行動療法との混同を避ける