第20回 言語聴覚士国家試験 第138問
音響学第20回
正しいのはどれか。
- 1.2,000メルの音の周波数は1,000メルの音の2倍である。
- 2.音圧レベルが0dBSPLのとき音圧は0μPaである。
- 3.音圧レベル10dB上がると音の強度は10倍となる。 ✓
- 4.80phonの音の大きさは40phonの音の2倍である。
- 5.ラウドネスレベルが等しければ純音の大きさは等しい。 ✓
正答:3・5番
解説
# 第20回 第138問 解説
⚠️ この問題は3番と5番が正答として処理されています。
■ 正答:3番・5番 — 「音圧レベル10dB上がると音の強度は10倍となる」および「ラウドネスレベルが等しければ純音の大きさは等しい」
選択肢3は正しい記述です。音圧レベル(dB SPL)は強度(エネルギー)の対数尺度であり、10dBの上昇は音の強度が10倍になることを意味します(音圧は√10 ≒ 3.16倍)。選択肢5はラウドネスレベル(phon)の定義そのものであり、ラウドネスレベルが等しければ同じ大きさに感じられることを意味します。両者とも正答として認められました。
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【各選択肢の解説】
1. 2,000メルの音の周波数は1,000メルの音の2倍である。
❌ 誤り。メル尺度は知覚的なピッチの等間隔尺度で、1,000Hzを1,000メルと定義していますが、2,000メルは知覚上2倍のピッチに相当するものであって、周波数が2,000Hzになるわけではありません。実際の2,000メルは約3,400Hz前後に対応します。
2. 音圧レベルが0dBSPLのとき音圧は0μPaである。
❌ 誤り。0dB SPLは基準音圧である**20μPa(2×10⁻⁵ Pa)**に相当し、音圧がゼロという意味ではありません。これは若年健聴者の最小可聴値に近い値です。
3. 音圧レベル10dB上がると音の強度は10倍となる。
✅ 正しい。dBは対数尺度であり、10dBの差は強度比10倍(音圧比は√10 ≒ 3.16倍)に対応します。20dBなら強度100倍・音圧10倍となります。
4. 80phonの音の大きさは40phonの音の2倍である。
❌ 誤り。ラウドネス(sone)で比較すると、40phon=1sone、80phon=約16soneとなり、約16倍の差があります。**phonが10上がるとsoneは約2倍**になる関係が基本。
5. ラウドネスレベルが等しければ純音の大きさは等しい。
✅ 正しい。ラウドネスレベル(phon)は1kHzの純音との等ラウドネスで定義されており、同じphon値の純音は同じ大きさに感じられます。
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【試験対策ポイント】
音響学の単位の整理は頻出:
- **dB(デシベル)**:音圧・強度の対数尺度。**10dB増加=強度10倍・音圧√10倍**、20dB増加=強度100倍・音圧10倍。
- **phon(フォン)**:ラウドネスレベル。1kHz純音のdB SPLを基準に等感曲線で定義。
- **sone(ゾーン)**:知覚的大きさの比例尺度。**40phon=1sone**、phonが10増えるとsoneは約2倍。
- **mel(メル)**:知覚的ピッチ尺度。1,000Hz=1,000mel(基準)。周波数との対応は非線形。
- **0dB SPLの基準音圧=20μPa**は必ず覚える。