STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第20回 言語聴覚士国家試験 第167問

言語発達学第20回
幼児期の読み書き能力の発達について誤っているのはどれか。
  1. 1.清音、拗音、濁音・半濁音の順に読めるようになる。 ✓
  2. 2.読める文字数は最初ゆっくり増え、その後急速に増える。
  3. 3.5歳後半になるとひらがなのほとんどの文字が読めるようになる。
  4. 4.しりとりなどの遊びの中で音韻意識が育つ。
  5. 5.発達性ディスレキシアの子供は、幼児期に文字への興味を示すことが少ない。

正答:1番

解説
■ 正答:1番 — 清音、拗音、濁音・半濁音の順に読めるようになる。 幼児期の文字読み習得順序は「清音→濁音・半濁音→拗音」が正しい順序です。拗音(きゃ、しゅ、ちょなど)は習得難易度が高く、清音と濁音・半濁音を習得した後に習得されます。したがって、選択肢1の順序は誤りです。 --- 【各選択肢の解説】 1. 清音、拗音、濁音・半濁音の順に読めるようになる。 ❌ 誤り。正しい習得順序は「清音→濁音・半濁音→拗音」です。拗音は音韻の複合性が高く、習得が遅れます。この誤った順序が正答の根拠となります。 2. 読める文字数は最初ゆっくり増え、その後急速に増える。 ✅ 正しい。読み習得は初期段階では緩やかな上昇を示しますが、4~5歳にかけて語彙爆発と同様の現象が起こり、短期間に大量の文字が読めるようになります。 3. 5歳後半になるとひらがなのほとんどの文字が読めるようになる。 ✅ 正しい。5歳後半(就学前)には、清音・濁音・半濁音・拗音のほぼ全てのひらがなが習得されており、読み準備が整った状態で就学します。 4. しりとりなどの遊びの中で音韻意識が育つ。 ✅ 正しい。しりとり・なぞなぞ・言葉遊びは、音の操作能力(音韻意識)を発達させます。これは読み書き習得の基盤となる重要な能力です。 5. 発達性ディスレキシアの子供は、幼児期に文字への興味を示すことが少ない。 ✅ 正しい。ディスレキシアを持つ幼児は、文字学習への抵抗感や興味の欠如を示すことが多く、これが診断時の重要な問診項目となります。 --- 【試験対策ポイント】 読み習得の段階的発達(学齢前~小学低学年) 段階 | 時期 | 特徴 ---|---|--- 音韻意識の芽生え | 3~4歳 | 音の相違に気づき始める 清音の習得開始 | 4歳~ | あ行~わ行(鼻音含む) 濁音・半濁音 | 4歳後半~ | が行、ぎゃ行など 拗音の習得 | 5歳~ | きゃ、しゅ、ちょなど(習得難度が高い) ほぼ完成 | 5歳後半 | ひらがな約46文字のほとんどが読める キーワード: - 習得順序の誤り検出問題(1番が典型) - 音韻意識→文字習得の因果関係 - ディスレキシアの初期徴候(興味の欠如) - 読み習得曲線は「加速型」(S字カーブ)
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