第20回 言語聴覚士国家試験 第17問
臨床歯科医学/口腔外科学第20回
歯周病について誤っているのはどれか。
- 1.糖尿病患者の有病率は高い。
- 2.喫煙者の有病率は高い。
- 3.永久歯喪失の主な原因である。
- 4.若年期にも発症する。
- 5.歯周ポケットは浅い。 ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — 歯周ポケットは浅い。
歯周病の特徴的所見である歯周ポケットは、歯肉の炎症と歯槽骨の吸収に伴って「深くなる」ものです。むしろ歯周ポケットの深さ(4mm以上が病的)は歯周病の重要な診断基準であり、「浅い」という記述は誤りです。
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【各選択肢の解説】
1. 糖尿病患者の有病率は高い。
✅ 正しい。糖尿病患者は高血糖による免疫機能低下、創傷治癒遅延、炎症反応の亢進により歯周病に罹患しやすく、有病率が高いという強い関連が認められています。
2. 喫煙者の有病率は高い。
✅ 正しい。喫煙は歯周病の最大の危険因子の一つであり、血流低下、免疫機能低下、歯肉の線維化により有病率と重症度が高くなります。禁煙により改善が期待できます。
3. 永久歯喪失の主な原因である。
✅ 正しい。成人の歯牙喪失原因の第1位は歯周病です。虫歯(カリエス)が小児期における主要な喪失原因であるのに対し、成人では歯周病が圧倒的多数派です。
4. 若年期にも発症する。
✅ 正しい。若年者でも侵襲性歯周炎(aggressive periodontitis)が存在し、特に特定の細菌(Aggregatibacter actinomycetemcomitans)の感染により20代での発症例も報告されています。
5. 歯周ポケットは浅い。
❌ 誤り。歯周病患者では健康人の歯肉溝(1~3mm)と異なり、歯周ポケットは4mm以上と「深くなる」のが特徴です。この深さが歯周病の重要な診断基準となっており、深いポケットほど細菌が増殖しやすくなります。
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【試験対策ポイント】
歯周病の臨床所見と危険因子
| 項目 | 特徴 |
|---|---|
| 歯周ポケット深さ | 4mm以上が病的(深い) |
| 歯肉出血 | 易出血性を示す |
| 歯槽骨 | 吸収・退縮 |
| 歯の動揺 | 進行期に増加 |
歯周病の主要危険因子
- 喫煙(最大の変更可能危険因子)
- 糖尿病(相互に悪化させる双方向性)
- ストレス
- 不良口腔衛生
永久歯喪失原因
- 成人:歯周病 > 虫歯
- 小児:虫歯 > 歯周病
若年者歯周炎の特徴
- 侵襲性歯周炎は20~30代で発症
- 急速な骨吸収が特徴