第20回 言語聴覚士国家試験 第178問
器質性構音障害第20回
鼻咽腔閉鎖機能検査でないのはどれか。
- 1.鼻息鏡検査
- 2.ナゾメーター
- 3.鼻咽腔内視鏡検査
- 4.ブローイング検査
- 5.エレクトロパラトグラフィ ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — エレクトロパラトグラフィ
エレクトロパラトグラフィ(EPG)は舌と硬口蓋の接触パターンを記録する「構音運動検査」であり、鼻咽腔閉鎖機能を直接評価する検査ではありません。一方、1〜4は全て鼻咽腔閉鎖の状態を定性的または定量的に測定する検査です。
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【各選択肢の解説】
1. 鼻息鏡検査
✅ 正しい。鼻息鏡を鼻孔下に置き、鼻腔流気が鏡を曇らせる有無を観察します。鼻咽腔閉鎖不全がある場合、発音時に鼻腔への気流漏出が視認できる定性的検査です。
2. ナゾメーター
✅ 正しい。口腔と鼻腔の気流を同時測定し、総気流に対する鼻腔気流の比率を算出します。鼻咽腔閉鎖機能の定量的評価として国際標準検査です。
3. 鼻咽腔内視鏡検査
✅ 正しい。内視鏡で軟口蓋および咽頭側壁の運動を直接可視化し、鼻咽腔の開閉状態を動的に評価します。閉鎖不全の有無や程度を形態学的に判定できます。
4. ブローイング検査
✅ 正しい。患者に「ハ」などの無声音を強く発音させ、鼻孔から鼻气流が漏出するかを確認します。簡便な定性的検査として広く用いられます。
5. エレクトロパラトグラフィ
❌ 誤り。EPGは硬口蓋上の電極が舌接触を検知して、舌と硬口蓋の接触パターンを記録する検査です。「構音運動の軌跡」を評価するもので、鼻咽腔閉鎖の状態ではなく舌の位置・動作を測定しています。
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【試験対策ポイント】
検査の対象部位の整理
| 検査名 | 対象部位 | 測定項目 | 定性/定量 |
|---|---|---|---|
| 鼻息鏡検査 | 鼻腔気流 | 鼻気流の有無 | 定性 |
| ナゾメーター | 口腔・鼻腔気流 | 鼻腔気流比率(%) | 定量 |
| 鼻咽腔内視鏡 | 軟口蓋・咽頭側壁 | 閉鎖の動き・開度 | 定性 |
| ブローイング検査 | 鼻腔気流 | 気流漏出の有無 | 定性 |
| エレクトロパラトグラフィ | 舌と硬口蓋接触 | 構音運動軌跡 | 定量 |
頻出の誤り易い点
- EPGが「構音運動検査」であることと「鼻咽腔閉鎖機能検査ではない」ことをセットで記憶
- 国際的標準検査はナゾメーター(鼻咽腔閉鎖不全の定量評価の金標準)
- ブローイング検査とティッシュペーパー検査は原理は同じ(気流漏出の観察)