第20回 言語聴覚士国家試験 第188問
吃音第20回
吃音の指導・訓練でないのはどれか。
- 1.環境調整法
- 2.聴覚刺激 ✓
- 3.流暢性形成法
- 4.メンタルリハーサル法
- 5.聴覚遅延フィードバック法
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — 聴覚刺激
吃音の指導・訓練は、発話行動の改善法と心理社会的支援に分類されます。聴覚刺激は吃音者本人に対する介入法ではなく、リスニング活動や聴覚スクリーニングなど「評価・認知」のための手段であり、直接的な吃音改善訓練ではありません。
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【各選択肢の解説】
1. 環境調整法
✅ 正しい。吃音の指導・訓練の一種です。話し手の周囲環境(話聴者の反応、話題選択、発話の質と量)を調整することで、緊張や焦りを軽減し、流暢性を促進する方法です。カウンセリングと並行して行われます。
2. 聴覚刺激
❌ 誤り。吃音の「訓練法」ではありません。聴覚刺激は、吃音者に対して「聞こえ方の認識」や「自分の音声知覚」を高める評価的アプローチであり、吃音そのものの改善技法ではない点が重要です。
3. 流暢性形成法
✅ 正しい。吃音の指導・訓練の中核的手法です。遅延開始法(ゆっくり開始)、軽い接触法(音を柔らかく始める)、段階的チェーニング(段階的な発話スタイル改善)などを含みます。発話行動そのものを改善する技法です。
4. メンタルリハーサル法
✅ 正しい。心理社会的支援の一種です。吃音が起こるであろう場面(電話、人前でのスピーチなど)を心理的に予行演習することで、不安軽減と自信構築を図る認知行動療法的アプローチです。
5. 聴覚遅延フィードバック法
✅ 正しい。発話行動改善法の一種です。自分の声を0.1〜0.2秒遅延させて聴かせることで、アメリカ英語や日本語で流暢性が向上することが知られています。マスキング効果と同じメカニズムを利用した訓練法です。
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【試験対策ポイント】
吃音の指導・訓練法の分類
| 分類 | 主な方法 |
|---|---|
| 発話行動改善法 | 流暢性形成法、流暢性促進法、聴覚遅延フィードバック法、環境調整法(発話スタイル) |
| 心理社会的支援 | メンタルリハーサル法、カウンセリング、親訓練 |
| 評価的・認知的アプローチ | 聴覚スクリーニング、自己認識向上(聴覚刺激は評価・認知段階) |
**重要な否定知識**
- 聴覚刺激:「評価・認知」のステップであり、実際の吃音改善「訓練」ではない
- 選択肢1,3,4,5はすべて「訓練・指導の実行段階」の技法
- 聴覚遅延フィードバック法と混同しやすい:「聴覚刺激」は単なる「聞く活動」を指す
**キーワード整理**
- 流暢性形成法:軽い接触、遅延開始、呼吸コントロール
- 聴覚遅延フィードバック(DAF):0.1〜0.2秒の遅延が最適
- メンタルリハーサル:イメージ訓練で場面不安を軽減