第20回 言語聴覚士国家試験 第190問
言語聴覚障害総論第20回
正しい組み合わせはどれか。
a.自閉症スペクトラム障害 ― 聴覚過敏
b.アッシャー症候群 ― 耳介低形成
c.先天性風疹症候群 ― 口蓋裂
d.トリチャー・コリンズ症候群 ― 視野障害
e.ワールデンブルグ症候群 ― 虹彩異色
1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — a,e
自閉症スペクトラム障害と聴覚過敏の組み合わせ、およびワールデンブルグ症候群と虹彩異色の組み合わせが正しい。これは発達障害や遺伝性疾患における特徴的な臨床兆候と疾患名を正確に対応させる問題です。
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【各選択肢の解説】
a. 自閉症スペクトラム障害 — 聴覚過敏
✅ 正しい。自閉症スペクトラム障害では感覚過敏が特徴的であり、聴覚過敏(環境音に対する過剰な反応)は代表的な症状です。特定の音量や周波数の音に対して強い不快感や疼痛を感じることが多く、言語聴覚療法の対象となります。
b. アッシャー症候群 — 耳介低形成
❌ 誤り。アッシャー症候群は進行性の難聴とあとから発症する網膜色素変性による視野狭窄が特徴で、耳介低形成は見られません。むしろ耳介低形成はトリチャー・コリンズ症候群やゴールデンハー症候群といった頭頸部の発育異常と関連します。
c. 先天性風疹症候群 — 口蓋裂
❌ 誤り。先天性風疹症候群の3主徴は心奇形(特に動脈管開存症)、白内障、難聴です。口蓋裂は見られません。口蓋裂はファイファー症候群やクルーゾン症候群など他の遺伝性疾患に関連します。
d. トリチャー・コリンズ症候群 — 視野障害
❌ 誤り。トリチャー・コリンズ症候群(下顎骨形成不全症)は耳介低形成・外耳道閉鎖・下顎低形成などの頭頸部の発育異常が特徴で、視野障害は含まれません。視野障害はアッシャー症候群やワールデンブルグ症候群ではなく、先天性風疹症候群の白内障に伴う可能性があります。
e. ワールデンブルグ症候群 — 虹彩異色
✅ 正しい。ワールデンブルグ症候群は常染色体優性遺伝の遺伝性難聴で、特徴は内眼角距離の増大・虹彩異色(両眼が異なる色)・眉毛の近接・白毛などです。難聴と虹彩異色の組み合わせは診断的価値が高い。
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【試験対策ポイント】
遺伝性難聴・先天性症候群の特徴的な臨床兆候
| 疾患名 | 主な特徴 | 難聴 |
|---|---|---|
| 自閉症スペクトラム障害 | 感覚過敏(聴覚・触覚)/ 社会コミュニケーション障害 | 通常なし |
| アッシャー症候群 | 進行性難聴 + 網膜色素変性(視野狭窄) | あり |
| 先天性風疹症候群 | 難聴 + 白内障 + 心奇形(3主徴) | あり |
| トリチャー・コリンズ症候群 | 耳介低形成 / 外耳道閉鎖 / 下顎低形成 | あり(伝音難聴) |
| ワールデンブルグ症候群 | 虹彩異色 / 内眼角距離拡大 / 難聴 | あり(変動性) |
頭頸部発育異常の鑑別ポイント
- トリチャー・コリンズ:耳介低形成&下顎低形成が必須
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