STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第20回 言語聴覚士国家試験 第191問

小児聴覚障害第20回
ダウン症について誤っているのはどれか。
  1. 1.滲出性中耳炎を繰り返す。
  2. 2.筋緊張が亢進する。 ✓
  3. 3.外耳道狭搾がみられる。
  4. 4.両眼開離がある。
  5. 5.低身長がある。

正答:2番

解説
■ 正答:2番 — 筋緊張が亢進する。 ダウン症は21トリソミーであり、筋緊張は亢進ではなく「低下」している。筋緊張低下により運動発達の遅延が見られる特徴的な所見です。他の選択肢は全てダウン症の典型的な臨床所見です。 --- 【各選択肢の解説】 1. 滲出性中耳炎を繰り返す。 ✅ 正しい。ダウン症児に滲出性中耳炎は高頻度に見られます。耳管機能の異常、アデノイド肥大、免疫不全など複数の要因が関与し、聴覚発達に影響を与える重要な合併症です。 2. 筋緊張が亢進する。 ❌ 誤り。ダウン症の最大の特徴の一つが「筋緊張低下(hypotonia)」です。これにより首座り・寝返り・歩行など大運動の発達遅延が生じます。筋緊張亢進は誤った知識です。 3. 外耳道狭搾がみられる。 ✅ 正しい。ダウン症では外耳道狭窄が高頻度に見られます。これにより耳垢栓塞が起こりやすくなり、伝音難聴の原因となります。 4. 両眼開離がある。 ✅ 正しい。顔貌の特徴として両眼隔離(眼間距離の拡大)が見られます。蒙古褶(内眼角贅皮)も特徴的です。 5. 低身長がある。 ✅ 正しい。ダウン症児は成長ホルモン分泌異常や甲状腺機能低下症により低身長を呈することが多いです。 --- 【試験対策ポイント】 ダウン症の臨床所見(聴覚関連を中心) | 項目 | 所見 | |---|---| | 筋緊張 | 低下(亢進ではない) | | 中耳 | 滲出性中耳炎(高頻度) | | 外耳 | 外耳道狭窄・耳垢栓塞 | | 顔貌 | 両眼隔離・蒙古褶・舌突出 | | 身長 | 低身長 | | 甲状腺 | 機能低下症(15~20%) | | 心臓 | ASD・VSD(40%) | | その他 | 知的障害・消化器異常 | キーワード:筋緊張「低下」が最重要。聴覚障害は滲出性中耳炎と外耳道狭窄の二重障壁で生じやすい。
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