第20回 言語聴覚士国家試験 第195問
成人聴覚障害第20回
身体障害者福祉法の聴覚障害について正しいのはどれか。
- 1.聴力レベルは三分法で計算する。
- 2.両側60dBは6級に該当する。
- 3.3級該当の意見書にはABRの所見記載が必須であある。
- 4.気道聴力レベルを用いる。 ✓
- 5.片側耳の最高語音明瞭度が50%以下だと4級に相当する。
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — 気道聴力レベルを用いる
身体障害者福祉法の聴覚障害等級判定では、気道聴力レベルのみを用いて判定します。骨導聴力は使用しません。1000Hz・2000Hz・4000Hzの3周波数を平均する「三分法」で聴力レベルを算出します。
---
【各選択肢の解説】
1. 聴力レベルは三分法で計算する。
❌ 誤り。計算方法としての三分法自体は正しいですが、気道か骨導かを示しておらず不完全な記述です。正確には「気道聴力レベルを三分法で計算する」が正しい表現です。
2. 両側60dBは6級に該当する。
❌ 誤り。両側60dB以上70dB未満は「5級」に該当します。6級は両側70dB以上80dB未満です。60dBは6級ではなく5級です。
3. 3級該当の意見書にはABRの所見記載が必須である。
❌ 誤り。ABR(聴性脳幹反応)の記載は、乳幼児や検査協力が困難な場合に補助的に用いるものです。意見書の必須事項ではありません。
4. 気道聴力レベルを用いる。
✅ 正しい。身体障害者福祉法の聴覚障害等級判定は気道聴力レベルに基づいて行い、骨導聴力は用いません。
5. 片側耳の最高語音明瞭度が50%以下だと4級に相当する。
❌ 誤り。最高語音明瞭度が50%以下の耳は気道聴力90dB以上の状態と同等とみなします。ただし、これは「その耳の評価方法」であり、片側だけで直ちに4級になるわけではありません。等級は両耳の合成値で判定します。
---
【試験対策ポイント】
- 等級判定は気道聴力レベルのみ。骨導は使わない
- 両側60dBは「5級」、70dBは「6級」(60と6で混同しやすい)
- 語音明瞭度50%以下の耳→その耳の聴力を90dB以上として扱う(等級を直接決定するわけではない)