第20回 言語聴覚士国家試験 第197問
補聴器・人工内耳第20回
オープンフィッティングについて誤っているのはどれか。
a.こもり感が少ない。
b.小児は適応外である。
c.低音域の増幅に優れている。
d.実耳挿入利得の評価が有用である。
e.外耳道内レシーバタイプ耳掛け型補聴器でも用いる。
1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — b,c
オープンフィッティングは「外耳道を塞がない」補聴器装用方法です。b は小児も適応可能で誤り、c は低音域増幅に弱く誤りです。この2つの誤りが正答根拠になります。
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【各選択肢の解説】
a. こもり感が少ない。
✅ 正しい。外耳道を塞がないため、自分の声や低音が響く「オクルージョン効果」が起きず、こもり感が最小限に抑えられます。
b. 小児は適応外である。
❌ 誤り。オープンフィッティングは小児にも適応可能です。むしろ外耳道が開放されるため、汗や耳垢が溜まりにくく、小児の使用を想定した設計も多くあります。
c. 低音域の増幅に優れている。
❌ 誤り。これがオープンフィッティングの最大の弱点です。外耳道が開放されているため、低音域が漏れやすく、十分な増幅が困難です。むしろ低音域の補償が課題となる方式です。
d. 実耳挿入利得の評価が有用である。
✅ 正しい。補聴器から放音される音が実際に外耳道内でどれだけ聞こえているかを測定する実耳挿入利得(REIG)は、フィッティング評価の標準手段です。
e. 外耳道内レシーバタイプ耳掛け型補聴器でも用いる。
✅ 正しい。RIC型(Receiver In Canal)補聴器は耳掛け部が小さく、外耳道内にレシーバ(スピーカー)がありながら、イヤモールド不装用などでオープンフィッティングを実現できます。
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【試験対策ポイント】
オープンフィッティング vs クローズドフィッティング比較表
| 項目 | オープン | クローズド |
|---|---|---|
| 外耳道 | 開放 | 塞ぐ |
| こもり感 | 少ない | あり |
| オクルージョン効果 | なし | あり |
| 低音域増幅 | 弱い(漏れる) | 強い |
| 高周波利得 | 良好 | 良好 |
| 小児適応 | 可能 | 可能 |
| 装用感 | 快適 | やや不快 |
| 実耳測定 | REIG活用 | REIG活用 |
オープンフィッティング選択時の注意点
- 低音域補償が必要な場合は不適応
- 低音聴力が正常で高周波低下の高齢者に最適
- RIC型補聴器との組み合わせで普及拡大
- 実耳測定でフィッティング確認が必須