第20回 言語聴覚士国家試験 第85問
嚥下障害第20回
第20回 言語聴覚士国家試験 第85問(嚥下障害)の正答は 4 です。嚥下時の喉頭挙上は、舌骨上筋群と甲状舌骨筋の働きで舌骨・喉頭を引き上げることで起こる。
問題
嚥下時の喉頭挙上に関与しないのはどれか。
a.オトガイ舌骨筋
b.顎二腹筋
c.胸骨舌骨筋
d.甲状咽頭筋
e.甲状舌骨筋
1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e
正答:4番
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解説
■ 正答:4番 — c・d
嚥下時の喉頭挙上は、舌骨上筋群と甲状舌骨筋の働きで舌骨・喉頭を引き上げることで起こる。胸骨舌骨筋(c)は舌骨下筋群で喉頭を下げる方向に働き、甲状咽頭筋(d)は下咽頭収縮筋で喉頭挙上には直接関与しない。
【各選択肢の解説】
a. オトガイ舌骨筋
❌ 関与する。舌骨上筋群の一つで、舌骨を前上方へ引き上げる。喉頭挙上に寄与する重要な筋である。
❌ 関与する。舌骨上筋群の一つで、舌骨を前上方へ引き上げる。喉頭挙上に寄与する重要な筋である。
b. 顎二腹筋
❌ 関与する。舌骨上筋群に属し、舌骨を引き上げて喉頭挙上を助ける。嚥下時の喉頭の前上方移動に関わる。
❌ 関与する。舌骨上筋群に属し、舌骨を引き上げて喉頭挙上を助ける。嚥下時の喉頭の前上方移動に関わる。
c. 胸骨舌骨筋
✅ 関与しない(=正答)。舌骨下筋群に属し、舌骨・喉頭を下げる方向に働く。喉頭を挙上する筋ではない。
✅ 関与しない(=正答)。舌骨下筋群に属し、舌骨・喉頭を下げる方向に働く。喉頭を挙上する筋ではない。
d. 甲状咽頭筋
✅ 関与しない(=正答)。下咽頭収縮筋の一部で、咽頭の収縮(食塊の送り込み)に働く。喉頭そのものを挙上する筋ではない。
✅ 関与しない(=正答)。下咽頭収縮筋の一部で、咽頭の収縮(食塊の送り込み)に働く。喉頭そのものを挙上する筋ではない。
e. 甲状舌骨筋
❌ 関与する。甲状軟骨を舌骨に近づけて喉頭を引き上げる。舌骨が固定された状態では喉頭全体を上方へ引き上げ、舌骨上筋群とともに喉頭挙上に寄与する。
❌ 関与する。甲状軟骨を舌骨に近づけて喉頭を引き上げる。舌骨が固定された状態では喉頭全体を上方へ引き上げ、舌骨上筋群とともに喉頭挙上に寄与する。
【試験対策ポイント】
舌骨周囲の筋を働きで整理する。
| 筋群 | 働き | 例 |
|---|---|---|
| 舌骨上筋群+甲状舌骨筋 | 喉頭挙上 | オトガイ舌骨筋・顎二腹筋・甲状舌骨筋 |
| 舌骨下筋群 | 喉頭下制 | 胸骨舌骨筋 |
| 咽頭収縮筋 | 食塊の送り込み | 甲状咽頭筋 |
要点は喉頭挙上=舌骨上筋群+甲状舌骨筋である。舌骨下筋群(下制)や咽頭収縮筋(送り込み)は挙上には関与しないと区別する。喉頭挙上は嚥下時の気道防御(喉頭閉鎖)と食道入口部の開大に直結する重要な動きである。
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