STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第20回 言語聴覚士国家試験 第94問

聴力検査第20回
最高語音明瞭右耳80%・左耳40%の成人のオージオグラムを示す。正しいのはどれか。【別図あり】
  1. 1.左耳は感音性難聴である。
  2. 2.右耳の聴力像は高音急墜型である。
  3. 3.身体障害者手帳には該当しない。
  4. 4.左耳の500Hz気道聴力検査にはマスキングを要す。 ✓
  5. 5.右耳の1,000Hzの骨導閾値は65dBである。
第20回第94問 図

正答:4番

解説
■ 正答:4番 — 左耳の500Hz気道聴力検査にはマスキングを要す。 左耳(40%)と右耳(80%)で最高語音明瞭度に40%の差がある場合、左耳の気道聴力検査時に対側耳(右耳)への音の迂回を防ぐためマスキングが必須となります。骨導の両耳間移行減衰量は15dB未満と小さいため、特に低周波数域では気道検査時のマスキング必要性が高まります。 --- 【各選択肢の解説】 1. 左耳は感音性難聴である。 ❌ 誤り。オージオグラムの別図を確認する必要がありますが、設問文の「最高語音明瞭度左耳40%」という低値だけでは感音性か伝音性かの判定はできません。気道聴力と骨導聴力の関係(気骨差)を示す図が必要です。図が感音性難聴を示していない可能性があります。 2. 右耳の聴力像は高音急墜型である。 ❌ 誤り。高音急墜型とは、4,000Hzや8,000Hzで特に閾値が低下(聞こえが悪くなる)するパターンです。最高語音明瞭度80%という良好な値を示す右耳が急墜型である可能性は低く、むしろ比較的良好な聴力を保持していることが推察されます。図の確認が必要です。 3. 身体障害者手帳には該当しない。 ❌ 誤り。両耳の最高語音明皭度が右80%・左40%であり、特に左耳40%は身体障害者手帳の聴覚障害認定基準(両耳の最高語音明瞭度がいずれも50%以下など)に該当する可能性があります。よって手帳該当する場合があります。 4. 左耳の500Hz気道聴力検査にはマスキングを要す。 ✅ 正しい。左耳(40%)と右耳(80%)で最高語音明瞭度に著しい差がある場合、左耳(患耳)の検査時に右耳(良聴耳)への音の漏出を防ぐため、良聴耳(右耳)にマスキング音を提示する必要があります。特に低周波数域(500Hz)は骨導音の両耳間移行減衰量が小さい(15dB未満)ため、マスキングの必要性が高くなります。 5. 右耳の1,000Hzの骨導閾値は65dBである。 ❌ 誤り。設問文では右耳の「気道」聴力についての情報(最高語音明瞭度80%)のみが与えられており、1,000Hzの骨導閾値は記載されていません。図を参照して初めて判定できますが、この数値が正答とされていないことから、別図で示される骨導閾値が65dB以外である可能性が高いです。 --- 【試験対策ポイント】 気道聴力検査でのマスキング判定基準 | 両耳の聴力差 | マスキング必要性 | 周波数別注意点 | |---|---|---| | 40dB以上の差あり | マスキング必須 | 低周波(500Hz):骨導移行減衰量<15dBで必須性↑ | | 気骨差あり(伝音性難聴) | マスキング必須 | 骨導での漏出リスク高い | | 最高語音明瞭度50%以上差 | マスキング必須 | 対側耳への音迂回を防止 | 高音急墜型の定義 - 4,000Hz以上(特に8,000Hz)での顕著な閾値低下 - 騒音曝露による難聴・加齢性難聴の典型パターン - 「最高語音明
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