第21回 言語聴覚士国家試験 第10問
精神医学第21回
実際に存在する対象を誤って知覚するのはどれか。
- 1.錯覚 ✓
- 2.幻覚
- 3.連想
- 4.妄想気分
- 5.妄想着想
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 錯覚
錯覚は実際に存在する感覚刺激(外的対象)に対して、その刺激を誤って知覚・解釈する現象です。例えば、薄暗い廊下で洋服が人に見えるなど、実在する刺激があるが不正確に認識される点が、この定義と一致します。
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【各選択肢の解説】
1. 錯覚
✅ 正しい。実際に存在する外的刺激に対して、その知覚が歪んだり誤ったりする現象です。刺激源は存在し、認識が不正確であるという特徴が問題文と合致します。
2. 幻覚
❌ 誤り。外部からの感覚刺激が全く存在しないにもかかわらず、感覚知覚が生じる現象です。「実際に存在する対象」という条件に当てはまりません。統合失調症などで聞こえない音が聞こえるのが典型例です。
3. 連想
❌ 誤り。思考の流れや概念のつながりを示す心理過程であり、知覚の異常ではありません。「知覚する」という現象そのものとは異なります。
4. 妄想気分
❌ 誤り。明確な内容を持たない漠然とした不安感や異和感が先行する状態で、知覚の誤りではなく気分や感情の異常です。その後に妄想内容が形成されることもあります。
5. 妄想着想
❌ 誤り。妄想内容が唐突に浮かぶ現象で、外的刺激を必要としません。思考内容の異常であり、知覚の誤りではありません。
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【試験対策ポイント】
知覚の異常を区別するための重要表
| 現象 | 刺激の存在 | 知覚の有無 | 定義 |
|---|---|---|---|
| 錯覚 | あり | あり(誤り) | 実在する刺激を誤認識 |
| 幻覚 | なし | あり | 刺激なく感覚が生じる |
| 錯誤記憶 | — | — | 過去の想起が誤り |
頻出の組み合わせ問題対策
- 「幻覚」:統合失調症・アルコール中毒離脱症候群
- 「錯覚」:疲労・薄暗い環境・ストレスで誰にでも起こる(正常現象)
- 「妄想」:修正不可能な誤った信念(知覚とは異なる「思考内容」の異常)
キーワード:「実在する刺激」があるかないか
- あり→錯覚(知覚の異常)
- なし→幻覚(感覚の無生成)