第21回 言語聴覚士国家試験 第12問
内科学第21回
リスク管理の指標として誤っている組み合わせはどれか。
- 1.心不全 ― 血清BNP値
- 2.呼吸不全 ― SPO2(経皮的動脈血酸素飽和度)
- 3.多発性筋炎 ― 血清クレアチンキナーゼ値
- 4.糖尿病 ― 血糖値
- 5.脳出血 ― 血清クレアチニン値 ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — 脳出血 ― 血清クレアチニン値
脳出血のリスク管理には血圧管理が最重要であり、血清クレアチニン値は脳出血の直接的な指標ではありません。血清クレアチニン値は腎機能の指標であり、脳出血の重症度評価や予後予測には用いられません。
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【各選択肢の解説】
1. 心不全 ― 血清BNP値
✅ 正しい。BNP(B型ナトリウム利尿ペプチド)は心室壁の伸展ストレスに反応して分泌され、心不全の診断・重症度評価・予後判定の重要なバイオマーカーです。BNP値が高いほど心不全が重篤である傾向があります。
2. 呼吸不全 ― SpO2(経皮的動脈血酸素飽和度)
✅ 正しい。SpO2は末梢の酸素飽和度を非侵襲的に監視でき、呼吸不全管理における最も基本的で重要な指標です。SpO2<90%が呼吸不全の目安とされています。
3. 多発性筋炎 ― 血清クレアチンキナーゼ値
✅ 正しい。多発性筋炎は筋肉の炎症性疾患で、CK値は著しく上昇します(数千~数万IU/L)。CK値は疾患活動性の把握と治療効果判定に欠かせない指標です。
4. 糖尿病 ― 血糖値
✅ 正しい。血糖値は糖尿病管理の最も基本的な指標であり、空腹時血糖値やHbA1c値とともにリスク管理に用いられます。血糖コントロール状態が合併症予防に直結します。
5. 脳出血 ― 血清クレアチニン値
❌ 誤り。脳出血は頭部の急性病変であり、血清クレアチニン値は腎機能の指標であって、脳出血のリスク管理指標ではありません。脳出血の管理には血圧値(重要)、頭部CT所見、GCS(グラスゴーコマスケール)、出血量などが用いられます。
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【試験対策ポイント】
| 疾患 | 重要リスク指標 | 役割 |
|---|---|---|
| 心不全 | BNP(またはNT-proBNP) | 心機能評価・予後判定 |
| 呼吸不全 | SpO2、PaO2 | 酸素化の直接評価 |
| 多発性筋炎 | CK値 | 筋障害の程度・活動性 |
| 糖尿病 | 血糖値、HbA1c | 血糖コントロール状態 |
| 脳出血 | 血圧、頭部CT、GCS | 脳損傷・重症度評価 |
重要な「誤り方」:各疾患固有のバイオマーカーではない臨床検査値を選択肢に含めることが典型的。脳出血と腎機能指標(クレアチニン)の無関係性を見抜くことがこの問題の鍵。