STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第21回 言語聴覚士国家試験 第13問

耳鼻咽喉科学第21回
利尿剤によってめまい症状が警戒する疾患はどれか。
  1. 1.前庭神経炎
  2. 2.突発性難聴
  3. 3.メニエール病 ✓
  4. 4.起立性調節障害
  5. 5.良性発作性頭位めまい症

正答:3番

解説
■ 正答:3番 — メニエール病 メニエール病は内リンパ水腫(内リンパ液の過剰貯留)が原因であり、利尿剤によって体液量を減少させることでめまい症状を軽減することができます。つまり、利尿剤が治療に有効であるため、利尿剤によってめまい症状が「警戒される」(=改善が見込まれる)疾患です。 --- 【各選択肢の解説】 1. 前庭神経炎 ❌ 誤り。前庭神経の炎症が原因であり、内リンパ水腫とは無関係です。利尿剤は治療効果がなく、めまい症状を警戒する理由にはなりません。 2. 突発性難聴 ❌ 誤り。ウイルス感染や血流障害が原因とされており、内リンパ水腫を主因としません。利尿剤の治療効果は期待できず、メニエール病とは異なります。 3. メニエール病 ✅ 正しい。内リンパ水腫が病態の中核であり、利尿剤(フロセミドなど)によって体液量を減らすことで内リンパの過剰貯留を軽減し、めまい発作の頻度・重症度を改善できます。メニエール病の患者が利尿剤を使用する際は、めまい症状の改善が期待されるため「警戒(監視)」される疾患です。 4. 起立性調節障害 ❌ 誤り。自律神経機能の異常によるめまいであり、内リンパ水腫との関連がありません。利尿剤むしろ血圧低下を招く可能性があり、治療的適応がありません。 5. 良性発作性頭位めまい症(BPPV) ❌ 誤り。半規管内の耳石(炭酸カルシウム結晶)の遊離が原因であり、内リンパ水腫を基盤としません。利尿剤による治療効果は期待できません。 --- 【試験対策ポイント】 「利尿剤によってめまい症状が警戒される」という表現に着目: - 「警戒される」=「改善が期待される」「監視の対象となる」という意味 - 内リンパ水腫を基盤とする疾患 → 利尿剤が有効 メニエール病の特徴: - 内リンパ水腫による内耳障害 - 三徴候:めまい発作・変動する聴力低下・耳鳴り - 治療:利尿剤(フロセミド)・ビタミンB12・食塩制限 - 予後:治療により発作が軽減される 他疾患との鑑別点: | 疾患 | 原因 | 利尿剤効果 | |---|---|---| | メニエール病 | 内リンパ水腫 | 有効 | | 前庭神経炎 | ウイルス炎症 | 無効 | | 突発性難聴 | ウイルス感染・血流障害 | 無効 | | BPPV | 半規管内耳石 | 無効 | | 起立性調節障害 | 自律神経機能異常 | 無効(むしろ悪化) |
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