第21回 言語聴覚士国家試験 第124問
学習心理学第21回
誤っている組み合わせはどれか。
- 1.単純接触効果 ― 好意的態度の形成
- 2.プライミング効果 ― 情報処理の促進
- 3.ストループ効果 ― 学習効果の消去 ✓
- 4.カクテルパーティ効果 ― 選択的な聴取
- 5.新近効果 ― 記憶成績の上昇
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — ストループ効果 ― 学習効果の消失
ストループ効果は「干渉」現象であり、学習効果の消失とは無関係です。色の名前を読む際に、インク色と単語の意味が矛盾していると反応時間が延長する現象を指します。これは学習や記憶の消失ではなく、相互に矛盾する情報処理の競合を示す現象です。
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【各選択肢の解説】
1. 単純接触効果 ― 好意的態度の形成
✅ 正しい。Zajonc(ザイアンス)が提唱した効果で、同じ刺激に繰り返し接触することで、その刺激に対する好意度が高まる現象です。広告やマーケティングで活用されます。
2. プライミング効果 ― 情報処理の促進
✅ 正しい。先行刺激(プライム)が後続刺激の処理を促進する現象です。たとえば「医者」という単語を先に見た後「病院」という単語を認識するのが速くなります。
3. ストループ効果 ― 学習効果の消失
❌ 誤り。ストループ効果は「干渉」現象であり、学習効果とは異なります。色名と異なるインク色が提示される時、反応時間が延長する現象で、むしろ自動化された処理と意識的な処理の競合を示しています。
4. カクテルパーティ効果 ― 選択的な聴取
✅ 正しい。多数の音声が同時に存在する環境(カクテルパーティ)で、関心のある特定の音声(自分の名前など)に選択的に注意を向けることができる現象です。
5. 新近効果 ― 記憶成績の上昇
✅ 正しい。系列位置効果の一種で、提示される情報のうち最後に提示された項目(新しい項目)ほど記憶成績が高まる現象です。短期記憶の優位性により生じます。
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【試験対策ポイント】
各効果の定義と機序を正確に把握する
| 効果・現象 | 定義 | 関連する心理学の領域 |
|---|---|---|
| 単純接触効果 | 繰り返し接触で好意が高まる | 社会心理学 |
| プライミング効果 | 先行刺激が後続処理を促進 | 認知心理学 |
| ストループ効果 | 意味と知覚の競合による遅延 | 認知心理学・注意 |
| カクテルパーティ効果 | 関心刺激への選択的注意 | 聴覚心理学 |
| 新近効果 | 最後の情報の記憶成績が高い | 記憶心理学 |
紛らわしい点:「効果の消失」と「干渉現象」の区別
- ストループ効果は処理速度の低下であり、学習や記憶の「消失」ではありません
- 自動化処理と統制処理の競合を示す古典的な現象です
Series Position Effect(系列位置効果)の確認
- 初頭効果(primacy effect):最初の項目の記憶成績が高い
- 新近効果(recency effect):最後の項目の記憶成績が高い