第21回 言語聴覚士国家試験 第129問
精神医学第21回
誤っている組み合わせはどれか。
- 1.パニック障害 ― 予期不安
- 2.強迫性障害 ― 強迫行為
- 3.統合失調症 ― 幻 聴
- 4.心的外傷後ストレス障害 ― フラッシュバック
- 5.うつ病 ― 考想伝播 ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — うつ病 ― 考想伝播
うつ病の特徴的症状は「抑うつ気分」「興味・喜びの喪失」「自責感」「睡眠障害」などであり、考想伝播(自分の考えが他者に伝わると信じる妄想)はうつ病には該当しません。考想伝播は統合失調症の一次性妄想に分類される症状です。
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【各選択肢の解説】
1. パニック障害 ― 予期不安
✅ 正しい。パニック障害の特徴的な症状は、パニック発作とそれに続く予期不安(次にまた発作が起きるのではないかという不安)です。予期不安により行動回避が強化され、広場恐怖へ進展することがあります。
2. 強迫性障害 ― 強迫行為
✅ 正しい。強迫性障害は強迫観念(侵入的で制御困難な思考)と強迫行為(その不安を軽減するための行為)から構成されます。強迫行為はハンドウォッシング、確認行為、数え行為などが典型です。
3. 統合失調症 ― 幻聴
✅ 正しい。幻聴は統合失調症の最も一般的な精神症状(陽性症状)であり、診断基準にも含まれます。特に命令幻聴や議論する幻聴が特徴的です。
4. 心的外傷後ストレス障害 ― フラッシュバック
✅ 正しい。PTSD(心的外傷後ストレス障害)の代表的な症状はフラッシュバック(外傷体験の再体験)です。解離症状を伴うことも多く、トラウマの再現が突然起こります。
5. うつ病 ― 考想伝播
❌ 誤り。考想伝播はうつ病の症状ではなく、統合失調症の一次性妄想です。「自分の考えが電波で他人に伝わる」「他人に自分の心が読まれている」といった妄想内容を示します。うつ病では自責感や希死念慮が特徴的であり、考想伝播は出現しません。
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【試験対策ポイント】
| 疾患 | 特徴的症状 | ポイント |
|---|---|---|
| パニック障害 | パニック発作+予期不安 | 身体症状(動悸・窒息感)が急激に出現 |
| 強迫性障害 | 強迫観念+強迫行為 | 行為が増殖・複雑化する傾向 |
| 統合失調症 | 幻聴・妄想・陽性症状 | 考想伝播は一次性妄想の典型例 |
| PTSD | フラッシュバック・再体験 | トラウマ刺激による同種反応 |
| うつ病 | 抑うつ気分・興味喪失・自責感 | 妄想(考想伝播など)は非典型的 |
考想伝播との混同を避けるポイント:
- 考想伝播=統合失調症の一次性妄想(患者自身が信じている)
- うつ病では「自分はダメな人間だ」という自責の内容が中心
- 統合失調症の一次性妄想は4種類:考想伝播・考想吹入・考想奪取・考想察知