第21回 言語聴覚士国家試験 第130問
臨床心理学第21回
精神分析療法の技法はどれか。
- 1.系統的脱感作法
- 2.認知再構成法
- 3.エクスポージャー法
- 4.呼吸再調整法
- 5.自由連想法 ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — 自由連想法
自由連想法はフロイトが開発した古典的な精神分析療法の中核的技法であり、患者が思いついたことを自由に、検閲せずに言語化する過程を通じて無意識の内容を意識化させるものです。他の選択肢は認知行動療法系など異なる理論枠組みの技法です。
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【各選択肢の解説】
1. 系統的脱感作法
❌ 誤り。ウォルピによって開発された行動療法の技法であり、恐怖症や不安障害の治療に用いられます。漸進的に不安刺激に曝露させながら筋弛緩を対置させる古典的な条件づけに基づく方法です。
2. 認知再構成法
❌ 誤り。認知療法(ベック)に属する技法で、非適応的な認知パターンを同定し、より適応的に再構成するものです。精神分析療法ではなく、認知行動療法系の介入です。
3. エクスポージャー法
❌ 誤り。暴露療法とも呼ばれ、恐怖刺激に対して段階的または急速に直接曝露させる行動療法の技法です。不安障害やPTSDの治療に用いられ、精神分析的な無意識へのアプローチではありません。
4. 呼吸再調整法
❌ 誤り。パニック障害や不安障害における生理的症状の軽減を目的とした行動療法的技法です。腹式呼吸などの呼吸コントロールを教示するもので、精神分析療法の技法ではありません。
5. 自由連想法
✅ 正しい。フロイトが確立した精神分析療法の最も基本的かつ中心的な技法です。患者が意識的な論理的検閲を排除して、思いついたままに語ることで、無意識の欲動や葛藤が表現され、それを分析することで心理的治癒を目指します。
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【試験対策ポイント】
精神分析療法 vs 認知行動療法系技法の区別
| 項目 | 精神分析療法 | 行動療法 | 認知療法 |
|---|---|---|---|
| **創始者** | フロイト | ウォルピ | ベック |
| **理論的背景** | 無意識・動機づけ | 古典的条件づけ | 認知パターン |
| **代表技法** | 自由連想法、転移分析 | 系統的脱感作法、エクスポージャー法 | 認知再構成法、行動実験 |
| **治療対象** | 神経症・パーソナリティ障害 | 特定の恐怖症・不安障害 | 気分障害・不安障害 |
重要な否定知識
・呼吸再調整法、筋弛緩訓練:生理的症状の軽減が目的(精神分析ではない)
・系統的脱感作法:「対置」(筋弛緩と不安の同時存在は困難という原理)を活用
・フロイトの精神分析には治療者の「中立性」が求められる(共感ばかりではない)