STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第21回 言語聴覚士国家試験 第134問

生涯発達心理学第21回
青年期について正しいのはどれか。 a.第二次性徴がみられる。 b.Erikson,E.H.は自我同一性の確立を発達課題とした。 c.心理的離乳が進む。 d.Piaget,J.は感覚運動期と名付けた。 e.Freud,S.は潜伏期と名付けた。 1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

正答:1番

解説
■ 正答:1番 — a, b, c 青年期は思春期から成人期への移行期であり、第二次性徴、心理的な親からの分離、自我同一性の確立が中心的な発達課題です。Eriksonの理論が青年期に該当するのに対し、Piagetは思春期以降の認知発達段階、Freudは児童期の段階を説明しているため、選択肢dとeは青年期ではなく他の発達段階を指しています。 --- 【各選択肢の解説】 a.第二次性徴がみられる。 ✅ 正しい。青年期(思春期を含む)の最初の数年間に第二次性徴が出現し、身体的な成熟が急速に進みます。この身体的変化が心理社会的発達の基盤となります。 b.Erikson,E.H.は自我同一性の確立を発達課題とした。 ✅ 正しい。Eriksonの発達段階理論の第5段階(青年期:12~18歳)における主要な発達課題は「自我同一性対同一性の混乱」であり、「自分は誰か」という問いに対する確かな答えを構成することです。 c.心理的離乳が進む。 ✅ 正しい。青年期は親への心理的依存から徐々に独立し、親の権威や価値観に無条件に従うのではなく、自らの価値観を形成する時期です。この過程を「心理的離乳」といいます。 d.Piaget,J.は感覚運動期と名付けた。 ❌ 誤り。感覚運動期はPiagetの認知発達論における「幼児期(0~2歳)」の段階であり、青年期ではありません。青年期は形式的操作期(11~15歳以降)に相当します。 e.Freud,S.は潜伏期と名付けた。 ❌ 誤り。潜伏期はFreudの心理性的発達段階における「児童期(約6~12歳)」の段階です。青年期はこの後の「生殖器期」に相当し、性的興味が再び高まり、異性への関心が生じます。 --- 【試験対策ポイント】 発達段階の定義と各理論家の対応付けを整理: | 発達段階 | 年齢目安 | Erikson | Piaget | Freud | |---|---|---|---|---| | 乳幼児期 | 0~3歳 | 信頼対不信 | 感覚運動期 | 口唇期 | | 幼児期 | 3~6歳 | 自発性対罪悪感 | 前操作期 | 肛門期 | | 児童期 | 6~12歳 | 勤勉性対劣等感 | 具体的操作期 | 潜伏期 | | **青年期** | **12~18歳** | **自我同一性対同一性混乱** | **形式的操作期** | **生殖器期** | | 成人期 | 18~65歳 | 親密性対孤立 / 生産性対停滞 | — | — | 青年期の重要キーワード: - 身体的変化:第二次性徴(ホルモン変化に伴う) - 心理的発達:自我同一性の確立、心理的離乳、自律性の獲得 - 認知発達:抽象的思考の確立(形式的操作期)、未来志向の深まり - 社会的発達:仲間関係の重要性上昇、親との関係の再構築 紛らわしい点: 「潜伏期」はFreudの児童期であり、青年期ではない。青年期のFreudにおける呼称は「生殖器期」。
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