STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第21回 言語聴覚士国家試験 第18問

臨床歯科医学/口腔外科学第21回
咀嚼で正しいのはどれか。
  1. 1.咬筋は開口筋に含まれる
  2. 2.咀嚼筋の不随意的収縮で行われる
  3. 3.舌の運動は三叉神経によって支配される
  4. 4.顎関節を形成するのは下顎骨と頬骨である
  5. 5.唾液にはムチンが含まれている ✓

正答:5番

解説
■ 正答:5番 — 唾液にはムチンが含まれている 唾液は水分・電解質・タンパク質(酵素)・ムチンなど多くの成分を含んでいます。ムチンは粘液性タンパク質で、潤滑作用と食塊形成に重要な役割を担っており、唾液中に確実に存在する成分です。 --- 【各選択肢の解説】 1. 咬筋は開口筋に含まれる ❌ 誤り。咬筋は咀嚼筋の中でも「閉口筋」です。咬筋は下顎骨の上昇(口を閉じる動き)を担当します。開口筋は「外側翼突筋(下頭)」や「顎二腹筋(後腹)」が該当します。 2. 咀嚼筋の不随意的収縮で行われる ❌ 誤り。咀嚼は骨格筋による随意運動です。咀嚼筋(咬筋・側頭筋・内側翼突筋・外側翼突筋)は三叉神経(V)の下顎神経によって支配される随意筋であり、意識的にコントロール可能です。 3. 舌の運動は三叉神経によって支配される ❌ 誤り。舌の運動は舌下神経(XII)によって支配されます。三叉神経は舌の知覚(前2/3は V3、後1/3は舌咽神経IX)を担当しますが、舌の筋肉(舌筋)の運動支配ではありません。 4. 顎関節を形成するのは下顎骨と頬骨である ❌ 誤り。顎関節(顎関節症の対象となる関節)は「下顎骨の下顎頭」と「側頭骨の下顎窩」で形成されます。頬骨は顎関節の構成に関与しません。 5. 唾液にはムチンが含まれている ✅ 正しい。唾液の主成分は水分(99%以上)ですが、その他にアミラーゼなどの酵素、ムチンなどのタンパク質、電解質、抗菌物質が含まれています。ムチンは粘り気をもたらし、食塊形成と嚥下を助けます。 --- 【試験対策ポイント】 咀嚼と嚥下の神経支配および解剖学的知識の整理 | 項目 | 支配神経 | |---|---| | 咀嚼筋(咬筋・側頭筋など)の運動 | 三叉神経(V)下顎神経 | | 舌の運動 | 舌下神経(XII) | | 舌前2/3の知覚 | 三叉神経(V)下顎神経 | | 舌後1/3の知覚 | 舌咽神経(IX) | | 舌後1/3の味覚 | 舌咽神経(IX) | | 舌前2/3の味覚 | 顔面神経(VII) | 咀嚼筋と顎関節 | 項目 | 詳細 | |---|---| | 閉口筋 | 咬筋・側頭筋・内側翼突筋 | | 開口筋 | 外側翼突筋(下頭)・顎二腹筋(後腹) | | 顎関節の構成 | 下顎骨の下顎頭+側頭骨の下顎窩 | | 唾液の機能成分 | ムチン(潤滑)・アミラーゼ(消化)・リゾチーム(抗菌) | 注:舌の筋肉は舌下神経支配ですが、舌の知覚・味覚は三叉神経・舌咽神経・顔面神経によって分担されています。本試験では「運動支配」
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