STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第21回 言語聴覚士国家試験 第184問

嚥下障害第21回
改訂水飲みテストについて誤っているのはどれか。
  1. 1.舌背に注ぐ。 ✓
  2. 2.冷水を用いる。
  3. 3.音声を評価する。
  4. 4.むせを評価する。
  5. 5.呼吸状態を評価する。

正答:1番

解説
# 第21回 第184問 解説 ■ 正答:1番 — 舌背に注ぐ。 改訂水飲みテスト(MWST: Modified Water Swallowing Test)は、口腔底(口腔前庭)に冷水3mLを注いで嚥下を評価する検査です。「舌背に注ぐ」という手順は誤りです。冷水の使用、嚥下後の音声・むせ・呼吸状態の評価は、いずれも本検査の重要な評価項目に含まれます。 --- 【各選択肢の解説】 1. 舌背に注ぐ。 ❌ 誤り。改訂水飲みテストでは冷水3mLを「口腔底(口腔前庭)」に注ぎます。舌背に注ぐと早期咽頭流入や誤嚥のリスクがあるため、口腔底に注いで嚥下動作を評価します。 2. 冷水を用いる。 ✅ 正しい。冷水3mLを使用します。冷刺激は嚥下反射の誘発を促進するため、本検査では常温水ではなく冷水が用いられます。 3. 音声を評価する。 ✅ 正しい。嚥下後に発声させ、湿性嗄声(gurgly voice)の有無を確認します。湿性嗄声は咽頭残留や誤嚥を示唆する重要な所見です。 4. むせを評価する。 ✅ 正しい。むせ(咳嗽反射)の有無は誤嚥を疑う基本的な指標であり、評価項目に含まれます。 5. 呼吸状態を評価する。 ✅ 正しい。嚥下後の呼吸の乱れや努力性呼吸の有無を確認します。不顕性誤嚥の検出にも重要です。 --- 【試験対策ポイント】 **改訂水飲みテスト(MWST)の手順** | 項目 | 内容 | |---|---| | 注入部位 | **口腔底(口腔前庭)** | | 使用液体 | **冷水3mL** | | 評価項目 | 嚥下の有無・むせ・湿性嗄声・呼吸変化 | | 判定 | 5段階のプロフィールで評価 | **判定基準(5段階)** - 1:嚥下なし、むせ and/or 呼吸切迫 - 2:嚥下あり、呼吸切迫(不顕性誤嚥の疑い) - 3:嚥下あり、呼吸良好、むせ and/or 湿性嗄声 - 4:嚥下あり、呼吸良好、むせなし - 5:4に加え追加嚥下が30秒以内に2回可能 **紛らわしい類似検査との区別** - **水飲みテスト(窪田)**:常温水30mLを一気に飲ませる - **改訂水飲みテスト(MWST)**:冷水3mLを口腔底に注ぐ - **フードテスト**:プリン等3gを舌背に置いて評価(こちらは舌背!) 「舌背に置く=フードテスト」「口腔底に注ぐ=MWST」と区別して覚えること。
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