第21回 言語聴覚士国家試験 第187問
吃音第21回
クラタリングの特徴としてと誤っているのはどれか。
- 1.衝動的に発話速度が速くなる。
- 2.病識に乏しい。
- 3.構音が不明瞭になる。
- 4.緊張すると悪化する。 ✓
- 5.挿入や言い直しが多い。
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — 緊張すると悪化する。
クラタリングは、不随意的かつ無意識的に発話速度が加速し、その結果として音韻の省略や歪みが生じる障害です。吃音との大きな違いは、病識の乏しさと緊張による悪化がない点です。クラタリングは緊張とは無関係に発生し、むしろリラックス時や注意散漫な状態で顕著になるため、「緊張すると悪化する」は誤りです。
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【各選択肢の解説】
1. 衝動的に発話速度が速くなる。
✅ 正しい。クラタリングの最大の特徴は、話者が意識せずに発話速度が急速に加速することです。この加速は衝動的・反射的に起こります。
2. 病識に乏しい。
✅ 正しい。クラタリングの患者は自らの障害に気づいていないか、気づいていても軽視する傾向があります。これは吃音患者の著しい病識と対照的です。
3. 構音が不明瞭になる。
✅ 正しい。発話速度の加速に伴い、音韻の省略・歪み・置換が生じ、結果として発話が不明瞭になります。「もぐもぐ話」と表現されることもあります。
4. 緊張すると悪化する。
❌ 誤り。これはクラタリングではなく吃音の特徴です。クラタリングは緊張と無関係で、むしろリラックス状態や注意が散漫な時に顕著になります。緊張や注目を集めると症状が改善することさえあります。
5. 挿入や言い直しが多い。
✅ 正しい。加速による音韻障害に対応するため、話者は無意識的に言い直しや単語の挿入を行います。これは流暢性の低下を招きます。
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【試験対策ポイント】
クラタリング vs 吃音の鑑別表
| 項目 | クラタリング | 吃音 |
|---|---|---|
| 発話速度 | 加速(衝動的) | 通常 |
| 緊張の影響 | 無関係(リラックス時に悪化) | 緊張で悪化 |
| 病識 | 乏しい | あり |
| 音韻障害 | あり(省略・歪み) | なし |
| 意識性 | 無意識的 | 意識的 |
| 言語発達 | 遅滞を伴うことが多い | 正常 |
| 構音 | 不明瞭 | 明瞭 |
頻出の誤答パターン
- 吃音の特徴(緊張で悪化・病識あり)をクラタリングに当てはめる
- クラタリングが「随意的」「意識的」な加速だと勘違い