第21回 言語聴覚士国家試験 第198問
補聴器・人工内耳第21回
耳型採型のために適切でないのはどれか。
- 1.治療歴のある耳は耳鼻咽喉科医の診察が必要である。
- 2.綿球やスポンジ製のイヤブロックを第二屈曲部に入れる。
- 3.イヤブロックは外耳直径より小さいものを用いる。 ✓
- 4.印象材注入時にはイヤブロックについた糸をしっかりと把持する。
- 5.耳型の抜去は印象材に弾力のある時点で行う。
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — イヤブロックは外耳直径より小さいものを用いる
耳型採型は補聴器の装着性と有効性を左右する重要な工程です。イヤブロックは外耳道を確実に塞ぎ、印象材が漏出するのを防ぐ必要があります。そのため、イヤブロックは外耳直径より「大きい」もの(やや圧迫気味)を用いることが正しい方法です。外耳直径より小さいものを使用すると、イヤブロックと外耳道壁の間に隙間が生じ、印象材が漏れ出す可能性があり、正確な耳型が得られません。
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【各選択肢の解説】
1. 治療歴のある耳は耳鼻咽喉科医の診察が必要である。
✅ 正しい。感染症の既往、手術歴、異物除去歴など治療歴がある耳は耳鼻咽喉科医の診察を受け、採型を進めても安全か確認することが標準的な手続きです。安全性と医学的な配慮が重要です。
2. 綿球やスポンジ製のイヤブロックを第二屈曲部に入れる。
✅ 正しい。耳型採型のイヤブロックは第二屈曲部(外耳道の骨部と膜部の境界付近)に設置します。これにより鼓膜を保護しながら、印象材の流出を防ぎます。
3. イヤブロックは外耳直径より小さいものを用いる。
❌ 誤り。イヤブロックは外耳直径より「大きい」ものを用いるべきです。外耳直径より小さいと外耳道と隙間が生じて印象材が漏出します。採型精度の低下につながります。
4. 印象材注入時にはイヤブロックについた糸をしっかりと把持する。
✅ 正しい。イヤブロックに付けられた糸を医者がしっかり把持することで、印象材硬化後の確実な抜去が可能になります。安全で迅速な抜去のための重要な操作です。
5. 耳型の抜去は印象材に弾力のある時点で行う。
✅ 正しい。印象材が完全に硬化するのを待たず、弾力性が残っている状態で抜去することが大切です。この時点で抜去すれば、外耳道への引っ張り損傷を最小限に抑えられます。
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【試験対策ポイント】
耳型採型の手順と重要ポイント:
| 項目 | 正しい方法 | 理由 |
|---|---|---|
| イヤブロック選択 | 外耳直径より「大き目」 | 印象材漏出防止 |
| 設置位置 | 第二屈曲部 | 鼓膜保護+確実な塞栓 |
| イヤブロック素材 | 綿球またはスポンジ | 適度な圧迫性と安全性 |
| 糸の管理 | しっかり把持 | 抜去時の確実性 |
| 抜去のタイミング | 弾力のある時点 | 耳道組織への損傷回避 |
キーワード:「外耳直径より大きい」「第二屈曲部」「弾力のある時点」「糸をしっかり把持」